校内研究

◎校内研究(令和7年度)

≪研究主題≫
道徳的価値の理解を基に、自己を見つめることができる児童の育成

5月7日 校内研究会 講演会
     演題「道徳科授業の基本的なあり方について」
     講師 元全国小学校道徳教育研究会 会長
        聖徳大学 名誉教授 吉本 恒幸 先生

6月25日 校内研究会

1 主題名 「親切な心で」  B:親切、思いやり

2 ねらいと教材名

(1)  ねらい

   身近な人たちに温かい心で接し、親切にしようとする心情を育てる。

(2)  教材名

「はしの うえの おおかみ」 (1年 東京書籍)

研究主題に迫るための指導の手だて


① 道徳的価値の理解を図るための手だて


ア 主人公(おおかみ)の気持ちを中心に問う発問構成


「親切にできなかったときの『おおかみ』の気持ち」「親切な行いをしている『くま』を見たときの『おおかみ』の気持ち」「親切にできたときの『おおかみ』の気持ち」を追っていくことで、親切にしたときの温かい気持ちに気付くことができるようにする。


イ 紙芝居での教材提示


 登場人物の行動や心情について寄り添うことができるように、紙芝居で教材提示を行う。


ウ 動作化


「くま」から優しくしてもらった「おおかみ」の嬉しい気持ちに気付かせるために、「くま」役を教師が、「おおかみ」役を児童が演じる。「親切な行いをしている『くま』を見たときの『おおかみ』の気持ち」を考えやすくする。


エ 板書の工夫


 時系列でおおかみの気持ちを板書することで、気持ちの変化を捉えることができるようにする。


オ 終末の工夫


終末には、教師自身が「親切にできなかった経験と、そのときのモヤモヤとした気持ち」についての説話を行い、身近な人に親切にすることで自分も相手も気持ちが温かくなることに気付かせ、ねらいとする道徳的価値に迫ることができるようにする。


② 自己を見つめるための手だて


ア 導入の工夫


学校にいるときにだれかにやさしくしてもらったときのこと」を想起させる発問を行い、道徳的価値と自分の生活を結びつけて考えることができるようにする。また、そのときの気持ちも問うことで、道徳的価値への導入も図っていく。


 自分の体験や経験、そのときの振り返る時間の確保


 展開後段では、登場人物の心情を踏まえて理解した道徳的価値についての考えを基に、「相手に親切にした経験とそのときの気持ち」について問うことで、学んだことと自分の生活を結びつけて考え、自己を見つめることができるようにする。



(資料提示の様子)




(協議会の様子)


7月30日 校内研修


 講師 元全国小学校道徳教育研究会 会長
    聖徳大学 名誉教授 吉本 恒幸 先生
1 誰一人取り残さない道徳科授業の工夫について 
  支援を要する子供を視野に入れた道徳科の在り方について研修しました。
2 特別支援学級に在籍する支援を要する子供たちの道徳教育及び道徳科の在り方について
  ①特別支援学級の教育課程の理解
  ②道徳科の特質の理解
  ③授業づくりに向けて
  ④留意しておきたい事柄
(夏の研修の様子)

10月24日 校内研究(5年)

1 主題名 「友情を深める」  B友情、信頼

2 ねらいと教材名


(1)  ねらい

   友達と互いに理解し合い、よさを認め合いながら人間関係を築いていこうとする心情を育てる。

(2)  教材名

「心のレシーブ」 (出典:5年 東京書籍)


≪研究主題に迫るための指導の工夫≫

  道徳的価値について理解を図るための手だて

ア 思考ツールを活用して、登場人物の思いを整理する。

女子(陽子と幸世)と男子(直希と良夫)のそれぞれの気持ちを対比できるように思考ツール(ベン図)を使い、可視化しながら話し合えるようにする。対立する思いだけでなく、「勝ちたい、強くなりたい、上手くなりたい」という共通する思いにも目を向けられるようにすることで、相手のよさや思いに目を向けることの大切さに気付くことができるようにする。

 イ なぜチームが変わることができたのか、その理由をグループで話し合う。

  教科書の挿絵の登場人物の表情から、険悪だったチームが、練習試合をきっかけに分かり合い、温かい雰囲気になったことを捉えさせる。そこから「なぜチームの雰囲気がよくなったのか」(本時の中心発問)を考えさせ、話し合わせる。女子側が、相手のことを理解できたということだけでなく、男子側の「思いや努力を分かってもらえた」など、お互いに理解し合えたことに意識を向けられるようにしたい。互いのよさや思いを知ったことがきっかけで、よりよくなったということを展開後段に入る前に押さえることで、「相手の立場に立って考えることの大切さ」や「互いを認め合い、理解し合うことの大切さ」に気付けるようにする。

 

  自己を見つめるための手だて

ア 事前アンケートを活用して普段の自己の生活を見つめ直す。


 児童は普段の生活の中で、大小さまざまな集団で活動を行っている。チームやグループで取り組む活動を想起させながら、うまくいかなかっ た経験を発表させる。そこから、「なんでうまくいかなかったのか考えながら教材文を読みましょう。」と投げかけることで、本時のねらいに関わる問題意識につなげる。

イ 終末で、写真を活用して、チームやグループでの活動の際にうまくいったときの経験を想起させる。

   気付いた道徳的価値に基づいて内省できる工夫として、日々の児童のグループでの活動でうまくいっているときの様子が分かる写真を終末で提示する。これまでの自分の経験やそのときの考え方、感じ方と照らし合わせながら、さらに考えが深めることができるようにする。

 

(授業の様子)          (協議会の様子)




10月29日 校内研究(5組 3年)


1 主題名 自分のよさ【 A 個性の伸長 】

 

2 資料名 「ええところ」 (出典:学研教育出版 くすのきしげのり作 ふるしょうようこ絵)

3主題設定の理由

友達に“ええところ”を見つけてもらった「あいちゃん」の気持ちを通して考えることで、自分のよさに気付き、気付いたよさを大切にしようとする心情を育てる。

≪研究に迫るための指導の手立て≫

①道徳的価値の理解を図るための手立て


ア 主人公(あいちゃん)の気持ちを中心に問う発問構成「うつむいたら、なみだがぽたぽたとゆかにおちたときのあいちゃんの気持ち」「『やさしいところがええところ』と言われたあいちゃんの気持ち」を追いながら、自分のよさを見つけてもらった主人公の気持ちに気付けるようにする。


イ 絵本による教材提示


1年生の東京書籍に同教材が記載されているが、絵本の読み聞かせをすることで、物語の世界にひたり、あいちゃんの気持ちに寄り添えるようにしていく。また、読み聞かせをするときに、あいちゃんの心情の変化に沿って場面を区切って読むことで、あいちゃんの気持ちの変化に気付けるようにする。


ウ 気持ちの視覚化


悲しさや嬉しさ等の気持ちの強さを「気持ちのエレベーター」に表すことで、あいちゃんの気持ちの変化に気付けるようにする。

 ②自己を見つめるための手立て


 ア 事前調査の活用


 2学期の目標を書くワークシートの中に、自分のよいところについて書く欄を設けた。導入で児童が自分自身で考えた「ええところ」を取り上げることで、自分のよさに意識を向けさせ、学習の見通しをもたせることができる。


 イ ワークシートの工夫


 よさを表す言葉を知らなかったり、知っていても発言することが難しかったりする児童のために、あらかじめ人の特徴を表す言葉が書かれたワークシートを用意しておく。


 ウ 自分のよさと向き合う時間の確保


 授業の終末では、児童の家族がよいところ書いた手紙をサプライズとして配ったり、教員が見つけたよいところを伝えたりすることで、自分では気付かなかったよいところに気付けるようにする。自分のよさを他者から伝えてもらう体験を通して、児童が自身に対する見方を広げ、自尊心や自己肯定感につながるようにする。

 


 

 (授業の様子)          (協議会の様子)











◎校内研究(令和6年度)

研究主題
自己を見つめる児童の育成
〜多面的・多角的に考える学習を通して〜

◎校内研究(令和5年度)

研究主題
自ら考え、互いに認め合う道徳科を目指して
〜対話を充実させる指導の工夫〜

◎校内研究(令和4年度)

研究主題
外国語(英語)による コミュニケーション能力の育成
〜日常的な言語活動につながる授業づくり〜