感謝できる人は・・・
- 公開日
- 2023/05/21
- 更新日
- 2023/05/21
校長メッセージ
心理学者であり教育学博士の河合隼雄さんは言います。
他人に心から感謝するというのは大変なことである。まずそのためには、自分が他人から何らかの援助や恩義を受けた事実を認めなければならない。つまり、感謝できる人とは強い人なのである。弱い人はそもそもそのような現実の把握ができない。それに、次々と襲ってくる不幸や災難に対処してゆかねばならないので、それに追われていて他人のことなど考える余裕がないのである。弱い人は、あまりにも理不尽な不幸や苦しみを体験するので、自分に対してある程度の助けがあっても当然であると考えてしまう。だから誰々が悪い、世の中が悪いと文句を言うことはあっても「恩恵を受けて当たり前」と思っているから感謝の言葉など出てこないのである。
考えさせられる言葉ですよね。「ありがたい」とは「有難い」と書くので、この言葉の反対語は「当たり前」。他人に何かをしてもらっても当たり前と思ってしまう自分はいないか自問します。
今週末は運動会が予定されています。運動会ができて当たり前ではなく、そのための準備や練習できる環境や、朝夕に温かく迎えてくれる親御さんの愛に、生徒の皆さんは感謝できますか。
学校長 川合 一紀