学校日記

eスポーツ

公開日
2021/05/31
更新日
2021/05/31

校長メッセージ

 皆さんはeスポーツというのをご存じですか。これはElectronic Sportの略語で、テレビゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉えたものです。アメリカでは、すでにeスポーツをスポーツとして認めていて大会も行われ、プロゲーマーがスポーツ選手として位置づけられているようです。日本でも認知度は高まりつつありますが、様々な課題もあるようです。ところでスポーツの定義とはどうなっているのでしょうか。
 スポーツ庁では、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことはすべての人々の権利」としていて、誰もが身体を動かすことを心から楽しみ、健康で、豊かな日本を作りましょうとしていますね。「スポーツ」と聞いて、みなさんは何が頭に思い浮かびますか? 陸上や水泳、野球にサッカー、テニスといった球技など、いわゆる体育の授業や部活動で経験したことがある競技種目を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、「スポーツ」という言葉が示す範囲は本来とても広いもので、決して競技スポーツに限るものではありません。
 スポーツ庁が定める「第二期スポーツ基本計画」では、スポーツとは「身体を動かすという人間の本源的な欲求に応え、精神的充足をもたらすもの」と定義されています。だからウォーキングや散歩をするのもスポーツであり、場合によってはそれを観戦して楽しめるのであればそれもスポーツというわけです。そもそもスポーツという言葉の語源は、ラテン語の「deportare」(デポルターレ)という単語だとされています。デポルターレとは、「運び去る、運搬する」の意味です。つまりこれがスポーツの本質であり、人生を楽しく、健康的で生き生きとしたものにするために、より楽しむために勝利を追及するもよし、自分のペースで楽しむもよし、誰もが自由に身体を動かし、自由に観戦し、楽しめるものであるべきなのです。
 さあ、このように考えると先に述べたeスポーツは、定義に照らしてスポーツと呼んでいいのでしょうか。皆さんはどのようにお考えになりますか・・・。

                     学校長  川合 一紀