学校日記

二学期が無事に終了しました

公開日
2020/12/25
更新日
2020/12/25

校長メッセージ

 本日、二学期の終業式を迎え、生徒には次のようなお話をしました。

(講話の主な内容)
ある日の新聞に、こんな記事がありました。クリスマスを控え、サンタさんにお願い事をするため手紙を書いて投函するというアメリカ郵政公社のプロジェクト「オペレーション・サンタ」が話題です。この取り組みにこんな手紙を書いた少女がいました。
「私は、クリスマスには何もいりません。でも、もし願い事を叶えてくれるなら、新型コロナを治す方法を見つけて、世界を救ってください」と。
 これほどまでに今年は、新型コロナウイルスに翻弄された年でした。来年は良い年になるようにと願いながらも、今できることは何かを考えて冬休みを過ごし、新学期を迎えてほしいと思います。そこで一つ、ヨーロッパの寓話を皆さんに紹介します。有名なお話です。

『昔、ある貧しい村の学校に赴任した先生が定年を迎えて故郷に帰ることとなりました。村人たちはお世話になった先生に何か贈り物をしたいと考えましたが、お金を出して贈り物を買う余裕はありません。そこで村の名産である葡萄酒(ワイン)を贈ろうと決めました。ワインはそれぞれの家庭で独自に作っています。広場には大きな樽が置かれました。そこに村人は少しずつワインを持ち寄っては注ぎ入れていきました。多くの村人が注ぎ入れたので樽はいっぱいになりました。思いがけない贈り物をもらった先生は、大喜びで故郷へ帰っていきました。故郷に帰って早速ワインを口にした途端、先生は驚愕の表情に変わりました。グラスに注がれた液体、それは、どう味わっても「水」だったのです。』
 
 この話から得る教訓は、自分一人くらいワインじゃなくて水を入れても分からないだろうという自己中心的な考えが、結局は多くの村人が皆そう思って行動したというところにあります。今、コロナウイルス感染症の拡大についても同じようなことが言えるのではないでしょうか。「自分一人くらい大丈夫だろう」との考えや行動が思いもかけず感染拡大に拍車をかけているという訳なのです。一人一人の意識が大切です。自分の行動に責任と勇気をもって毎日を過ごしてくださいね。例年のようにはいかなくとも、何か楽しみを見つけて過ごしてほしい年末年始です。年の初めには、小さくても確実に進められるであろう目標を決めるといいですね。そして毎年のように着実に前へと進みましょう。


 二学期は、怒濤のごとく過ぎ去りました。しかし大きな事故もなく無事に終えることができたのは、保護者や地域の皆様のおかげと感謝いたします。来年も一生懸命に取り組みます。何卒よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

                      学校長  川合 一紀