基礎はとても大事です
- 公開日
- 2020/04/20
- 更新日
- 2020/04/20
校長メッセージ
2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんが次のように言っています。「基礎的な勉強なくして発明は生まれない。」益川さんは、ある日、科学博物館に招かれ、発明クラブの少年たちに「君たちの発明はなかなか面白かったけど、あれは科学遊びであって、その先に科学があると勘違いしてもらっては困る。きちんと基礎から勉強してほしい」と厳しい一言を残されたといいます。これは、ご自身の経験や偉大な発明家の失敗に基づくもので含蓄のある言葉なのです。益川さんは「基礎的なことを理解しないと、科学は人間からどんどん遠ざかる」とも言っています。
例えば、パソコンやスマホの使い方には特別に長けた若者も、その仕組みとなるとわかる人はほとんどいません。テレビがなぜ映るのかなんて、知らなくたって生きていけると思っている人はたくさんいるでしょう。しかし基礎を知らないと、これからの時代、機械に振り回され、挙句の果てにはAIに仕事を奪われてしまいかねないのですね。基礎を知っていると、そこには応用も工夫も広がりを見せます。人生において、科学に限らずあらゆることに基礎は有益です。建物の基礎だって家を支える重要な役目を果たしているんですよね。大人になって「あの時、ちゃんと学んでおけば」は後悔先に立たずなのです。
毎日一人で寂しく学習するのはつらいもの。ご家庭の方々にも負担を強いていることは心苦しく感じます。しかし今一度、ここは踏ん張りどころと頑張ってほしいと思います。今後は、オンライン授業の展開など学校も工夫の一つとして考えて参ります。心身ともに健康で前向きに学びを考えていきましょう。
学ぶとは、新しい価値観を身につけること。新たな世界を見に行く貪欲な気持ちをもってください。
学校長 川合 一紀