学校日記

本当の読書好きに

公開日
2021/10/04
更新日
2021/10/04

校長メッセージ

 このほど、国立青少年教育振興機構の調査結果から、小学生から高校生までの間に読書量が多かった人は、大人になった時に、「物事に進んで取り組む意欲」(主体的行動力)や「一時的な記憶力」(認知機能)などが高い傾向にあると報告されました。この読書による効果については、これまでも幾度かお話してきましたが、今回興味深いのは、この読書量の多い人は普段からどんな生活をしている人が多かったのかについても調査しているのです。
 それによると、「普段から本を持ち歩いていて暇があると本を開いていた」「積極的に地域の図書館に行き本を借りていた」「ジャンルを問わずなんでも読んでいた」「何度も同じ本を、思い立ったら繰り返し読んでいた」「本文だけでなく目次、前書き、解説など本文以外の部分も楽しみにしながら読んでいた」「小中高生の時に図書委員、子ども図書、読書コンシェルジュの活動を積極的にしていた」「併せて絵本もよく読んでいた」というわけなんです。
 一方で「1日に読むページを決めて読むこと」「著者がどのような人か理解してから読むこと」「学校や区の推薦図書を選ぶこと」を多く経験した人は、実は本の内容や興味とは多少離れてしまい、いわゆる「やらされ感」から読んでいたので、結果的に読書量を少なくしてしまう傾向にあったというのです。う〜ん、学校では推薦図書を薦めたり、1日何ページか読んで読書記録をつけたりなんてしていますよね。本当に自分から興味をもって読書をすることが何よりなんですよねぇ。


                      学校長  川合 一紀