学校日記

みるく世

公開日
2021/06/28
更新日
2021/06/28

校長メッセージ

 先週23日、沖縄が76年目の「慰霊の日」を迎えました。太平洋戦争末期の沖縄戦で命を落とした戦没者の方々を悼み、この日、中学2年生の女生徒が自作の「みるく世(ゆ)の謳(うた)」という詩を朗読しました。
 「みるく世」という言葉は、聞き馴染みのない方も多いと思いますが、沖縄の方言で「神様が納める平和で豊かな世界」という意味だそうです。「みるく世」はもともと「みろく世」であって、つまり「弥勒(みろく)の世」が転じて出来たようです。弥勒とは弥勒菩薩のことで、沖縄では弥勒神として親しまれています。
 この詩の最後には、「みるく世を創るのはここにいる私たちだ」という言葉で締めくくられています。この前段には戦争を振り返り、過ちを繰り返さないという決意が述べられていますが、今の世の中を見渡しても、「過ちを繰り返さない」という意図は、政治社会全般の様々な事柄に当てはまると思いますねえ。
 まさに、平和な世の中を創るのは、地に足をつけて、真剣に未来を考えられる、私たちなのだと若者は叫んでいるのです。大人も真剣に受け止める必要がありますね。

                      学校長  川合 一紀