一所懸命と一生懸命
- 公開日
- 2021/04/12
- 更新日
- 2021/04/12
校長メッセージ
皆さんはどちらを使いますか。一般的には一生懸命(いっしょうけんめい)の方が多いと思われますが、語源的には一所懸命(いっしょけんめい)が基本です。
「一所懸命」(イッショケンメイ)は、中世(鎌倉時代の頃)に生まれた言葉で、武士が、土地を命懸けで守り、生活の頼みにすることを意味していました。 そこから、「土地を守る」ということだけでなく、広く「命懸けで取り組む」という意味をもつようになったようです。 一方、「一生懸命」(イッショウケンメイ)は、「いっしょ」が「いっしょう」に長音化したもので、当初は誤変換とされていましたが、今では一生かけて取り組むという意味では、むしろ身近な感じがしますよね。この使い方が定着したようです。
ちなみに池袋中学校では、「一生懸命やる姿がかっこいい!本気でやるから素晴らしい!」を掲げて取り組んでいます。ここでは「一生懸命」を使っていますね。皆が聞き慣れている表現としました。
一生懸命やる姿は、自分が思っている以上にかっこよく映り感動を呼ぶ姿勢です。しかし形だけを繕うこともできます。だから心を込める必要があるのです。それが本気でやると言うこと。本気は目に見えないので、自分の心を偽ることなく、本気でやれば自ずと一生懸命な姿に結びつくというわけです。一生懸命やる姿と本気の心はセットなのですね。
学校長 川合 一紀