学校日記

8億年前に隕石の雨

公開日
2020/07/27
更新日
2020/07/27

校長メッセージ

 7月22日(水)の新聞によると、大阪大・東京大の研究グループが、約8億年前に直径100km以上の小惑星が破砕して、その破片が大量に隕石となって地球や月に降ってきたという研究を発表しました。これはとても画期的な研究報告です。なぜなら約8億年前には海洋中のリン(P)濃度が4倍以上に急上昇し生命の多様性を促したという報告があり、この地球外から降ってきた隕石が、その成分によっては、地球生命環境に変化をもたらした重要なキッカケとなるからなのです。現在、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の資料を採取し地球に持って帰る任務を負っています。そしてその後は、別の小惑星探査に向かうそうですよ。隕石とは、いろいろなパターンで地球にやってきますが、「はやぶさ」の調査によって、隕石の大半は火星と木星の間の地球近傍にある小惑星から降ってきたものであると証明されました。その代表小惑星が「イトカワ」です。
 難しい話になりますが、小惑星探査機「はやぶさ」が向かった「イトカワ」は、S型小惑星といってケイ酸鉄やケイ酸マグネシウムを主成分としている小惑星です。なぜ「はやぶさ」が「イトカワ」に行ったかというと、たまたま近かったからだそうです。そのイトカワがたまたまS型小惑星でした。地球近傍には他にC型小惑星とM型小惑星があります。今度はまだ探査し切れていないC型小惑星を調べようということで、「はやぶさ2」が一番行きやすかったC型小惑星とされる「リュウグウ」に向かったのです。
う〜ん、なんだかワクワクしますよねえ。
 めんどくさい話に付き合っていただきありがとうございました。

                     学校長  川合 一紀