学校日記

斧を使うには研ぐ時間がいる

公開日
2020/02/10
更新日
2020/02/10

校長メッセージ

木こりはその日、ある年寄りの木こりが姿を見せなかったので、驚くと同時にいくぶん喜びもした。彼らはその老木こりのことが好きではあったが、当時は厳しい世の中で、老木こりがその担当分をできなかったら間違いなく仕事をクビになり、代わりに彼らがその仕事を得られるのであった。彼らは臨時収入を期待していたが、いつもどおりのペースで仕事をした。翌日、老木こりが姿を見せた。その日老木こりは、休んでいた一日分どころか、二日分の仕事を片付けた。他の木こりたちは驚嘆した。彼らはその老木こりに「なぜ昨日は出てこなかったんだい。病気じゃなかったんだろう?」と訪ねた。すると老木こりは「ああ、元気だよ。ただ斧を研ぐ時間が必要だったんでね」と答えた。
 このお話から何がいえるでしょうか。毎日一生懸命働いている木こりも、ボロボロの斧では、仕事の効率も悪く無駄なエネルギーを費やします。さらには心にも余裕がなくなり体調を崩してしまえば、仕事ができなくなり何日も休まなければならなかったでしょう。要するに人生はバランスが大事だと言うことですね。心のゆとりや効率の良い仕事をするには、時に休んででも自分を振り返り、何が大事だかを見極め、最良の選択ができるバランス感覚が重要だと言っているのですね。

                       学校長  川合 一紀