君たちは一人ではない
9月1日が来て2学期が始まりました。夏休みが明けて残念に思う人もいれば、友達や先生に会えるから待ち遠しかったという人もいることでしょう。しかし、2学期が始まって「嬉しいか」「残念か」という2択ではないのが人の心です。「友達に会えるから学校が始まるのは良いけど宿題が上手くいかなかったから嫌だな」とか「修学旅行や宿泊行事が迫ってくるからワクワクして楽しいけれど定期テストも近いからちょっと嫌だな」というようにどっちとも言えない複雑な心境が正直なところではないでしょうか。
この夏休みの間、楽しいことばかりではなかったかもしれません。そんなとき誰かに相談しましたか。皆さんは、無人島に住んでいるわけではないので必ず誰かのお世話になっています。いや、無人島に住んでいる人だって、人間はいないかもしれないけれど釣りをして魚と食べていたり、狩りをして食べ物を得ていたりするわけですから、島の生き物に支えられていると言って良いでしょう。そう考えたら、ここにいる誰一人として他者からお世話になっていないという人はいないわけです。けれど「心の無人島」に佇んでいる人はいるかもしれません。見回せばたくさん声をかけてくれる人や、相談にのってくれる人がいるのに「自分なんて」「私は一人だ」と心が無人島に行ってしまっている人はいませんか。先ほども言ったように、無人島にいたって人は一人ではないのです。気づいて欲しいと思います。 もちろん、楽しい夏休みで悩みなんて一つも無い、学校が始まって「さあ、頑張るぞ!」と意気込んでいる人もその楽しかったことを話してください。皆さんは一人ではない、学校とはそういうところです。 2学期はその年度の折り返しの時です。何事にもチャレンジを忘れずに取り組んでください。著名な方々が「諦めたときが失敗である」と口々に言います。あと少し頑張れば成功したのに、そこで諦めるから失敗になってしまうというのです。諦めなければ成功につながるというわけですね。そこまでの努力は無駄になりません。諦める前に、ちょっと立ち止まって考えましょう。「もう少しやればできるのかも・・・」と。 始業式ではこんなお話を生徒にしました。どうぞ2学期も保護者地域の方々のご協力とご理解を賜ればと思います。よろしくお願いします。 学校長 川合 一紀 |
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