「おはようございます」は何時まで?
先日、2時間目後の休み時間に廊下を歩いていたら「おはようございます」と皆さんから声をかけられました。私も「おはようございます」と返しましたが、すれ違った後に皆さんの声が聞こえてきたのです。
「ねえ、『おはようございます』でよかったのかな」 「え?『こんにちは』だったかな」 というようなもの。2時間目後の休み時間ということは10時45分頃なのです。さて、「おはようございます」は、何時まで通用するのでしょうか。 実は明確な答えはないようですが、大まかな決まりはあるようです。テレビ放送の代表でもあるNHKでは、午前9時まで「おはようございます」といい、その後18時までは「こんにちは」で統一しているのだとか。 一方で公益財団法人実務技能検定協会が実施している秘書技能検定試験では午前10時まで「おはようございます」その後18時までは「こんにちは」という決まりをもっているそうです。ちなみに池袋駅近くの西武百貨店や東武百貨店などの接客業では午前11時まで「おはようございます」と挨拶をし、夕方5時まで「こんにちは」とするところが多いのですが、つまりはっきりと決まっているわけではないのですね。 私たちも感覚的に発していることが多く、今頃の17時では、すでに暗くなっていますから「こんばんは」と言ってしまいますが、夏の17時ではかなり明るくて「こんにちは」と言ってしまいます。時間帯を気にするよりも大事なことは、人と会ったら自分から挨拶をするということでしょうかね。 学校長 川合 一紀 ![]() ![]() 華氏451度
これは、レイ・ブラッドベリ氏により1953年に書かれたSF小説のタイトルです。華氏451度というのは我々のよく使っている摂氏でいうと233度で、紙が自然発火する温度だとか・・・。
近未来に人々が知識をもつことを恐れた政府が本をもたせないために世の中の本を全部燃やしてしまうというお話。あらすじはこんな感じ。 舞台は、情報が全てテレビやラジオによる画像や音声などの感覚的なものばかりの社会。そこでは漫画以外の本の所持が禁止されており、発見された場合はただちに「ファイアマン」(昇火士)と呼ばれる機関が出動して焼却し、所有者は逮捕されることになっていた。理由は、本によって有害な情報が善良な市民にもたらされ、社会の秩序と安寧が損なわれることを防ぐためだとされていた。密告が奨励され、市民が相互監視する社会が形成され、表面上は穏やかな社会が築かれていた。 だがその結果、人々は思考力と記憶力を失い、わずか数年前のできごとさえ曖昧な形でしか覚えることができない愚民になっていた。そのファイアマンの一人である主人公のモンターグは、当初は模範的な隊員であった。ある日、隣人であるクラリス・マクレランという風変わりな少女に出会う。クラリスと関わる事によって、モンターグは自分の人生や仕事に疑問を抱きだす。 いかがでしょうか。1953年に書かれたとはいえ、正に今の世の中を揶揄しているように見えませんか。人間が知識をもたない社会、文字を読んで思考しない世界ではどうなっていくかというと、人々は皆ダイジェストとか要約とか画像や映像、ゲームといったものにのめり込んでいく。人間の適応能力はすさまじいものがあるので、何も考えなくて良い、わかれば良い、使えれば良いという人類になっていってしまうというのがこの本の結末。 今の世の中では、YouTubeに大量のダイジェスト版が出ていますし、チャットGPTで考えなくても文書を作ってくれます。このままで良いのだろうかと深く考えさせられる一冊です。映画も出ていますからご覧になってはいかがでしょうか。 学校長 川合 一紀 ![]() ![]() 360度の人生
先日、ある方とお話をしていてその方がこんな話をされました。
「私は、あるセミナーに通って3年になるのですが、そこで学ぶことすべてが勉強になり、かつての自分と比較すると360度人間が変わりました」と。その方は一生懸命に力説されていたので、つい180度人間が変わったと言いたかったところを言い間違えたのだろうと思います。しかし私は、はたと考えました。「いやいや間違えではないかもしれないぞ」と思ったのです。算数・数学的には、角度を意味する180度は全く反対方向にと捉え、360度といえば元に戻ってしまうと考えます。でも人の人生は時間とともに成長をしています。時間が過ぎれば、全く同じ状態と言うことはあり得ないわけです。360度人間が変わるとは、自分という人間そのものは変わらないけれども、学びによって一回りしたように見えて、実は一段も二段も成長しているのだと、自分は変わったんだとおっしゃりたかったのかもしれません。 いやぁ〜深いですねえ。今度その方にもう一度聞いてみます・・・。 学校長 川合 一紀 ![]() ![]() |
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