6月はそれぞれの学年で行事があります。まずは1年生の校外学習。クルックフィールドで循環型産業や農業を学びます。2年生は音楽鑑賞教室があり、6組も校外学習。そして3年生は進路説明会です。  感染症の罹患は落ち着いてきていますが、ご家庭でも 換気、うがい手洗いに気を付けて体調を整えてください。 欠席連絡は電話連絡の他、TETORUもご活用できます。本校では登下校や体育活動などではマスクは外してもよいと伝えています。

本当の人権教育

 猫のゾルバは言った「きみはぼくたちとは違っていて、だからこそぼくたちはきみを愛している」。
 これはルイス・セプルベダさんの著書「カモメに飛ぶことを教えた猫」の中に出てくる主人公ゾルバの言葉です。お読みになったことがありますか。あらすじはこんな感じ。


 ドイツにあるエルベ川沿いの港町ハンブルクで、のんきに暮らす猫のゾルバ。彼が運命のいたずらにより、瀕死のカモメから1個の卵を預かる。死にゆく母鳥カモメとの約束。それは、その卵を食べないこと、ヒナが生まれるまで卵の面倒をみること、そして生まれたヒナに飛び方を教えることの三つ。彼は、仲間たちの協力を仰いで卵を温め、生まれたヒナをフォルトゥナータ(幸運な者)と名付け、餌の確保に奮闘し、チンピラ猫を追い払い、ネズミのボスと休戦交渉をする。
 そんな苦労の甲斐あって、フォルトゥナータはすくすく育ち、いよいよ巣立ちの日も間近と迫る。そんなあるとき、フォルトゥナータは言う「でもわたしは、飛びたくなんかないの。カモメにだってなりたくない。わたしは猫がいいの」と。なんと猫に育てられたカモメのフォルトゥナータは、自分も猫になれると思い込んでいたのだった。そこでゾルバは「これまできみが、自分を猫だと言うのを黙って聞いていたのは、きみがぼくたちのようになりたいと思ってくれることが嬉しかったからだ。でも本当は、きみは猫じゃない。きみはぼくたちとは違っていて、だからこそぼくたちはきみを愛している」と打ち明ける。そしてこう締めくくるのだった。
「きみのおかげでぼくたちは、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛することを知ったんだ。自分と似た者を認めたり愛したりすることは簡単だけれど、違っている者の場合は、とてもむずかしい。でもきみといっしょに過ごすうちに、ぼくたちにはそれができるようになったんだ」


 いかがですか。読んでみたくなりましたか。国籍や人種・宗教の違いで差別する世の中を、我々日本人はあまり切実には感じていないかもしれません。しかしどうでしょう、学歴や職種、病気や考え方の違いから起こるいじめや排除は正に差別そのものであり、日本人の私たちにだって身近にある問題です。でもゾルバは、猫とカモメという間柄にありながら、最初はやむなく交わした母鳥カモメとの約束であったかもしれないけれど、ヒナの成長を見守り、次第に心を通わせ、相手を尊重し愛することでその垣根をなくしていくのです。だから冒頭の言葉が言えるのですね。ゾルバに教えられますよ・・・本当に。

 え〜っと確か・・・劇団四季のミュージカルでもやっていた記憶がありますね。


                      学校長  川合 一紀

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君たちは一人ではない

 9月1日が来て2学期が始まりました。夏休みが明けて残念に思う人もいれば、友達や先生に会えるから待ち遠しかったという人もいることでしょう。しかし、2学期が始まって「嬉しいか」「残念か」という2択ではないのが人の心です。「友達に会えるから学校が始まるのは良いけど宿題が上手くいかなかったから嫌だな」とか「修学旅行や宿泊行事が迫ってくるからワクワクして楽しいけれど定期テストも近いからちょっと嫌だな」というようにどっちとも言えない複雑な心境が正直なところではないでしょうか。
 この夏休みの間、楽しいことばかりではなかったかもしれません。そんなとき誰かに相談しましたか。皆さんは、無人島に住んでいるわけではないので必ず誰かのお世話になっています。いや、無人島に住んでいる人だって、人間はいないかもしれないけれど釣りをして魚と食べていたり、狩りをして食べ物を得ていたりするわけですから、島の生き物に支えられていると言って良いでしょう。そう考えたら、ここにいる誰一人として他者からお世話になっていないという人はいないわけです。けれど「心の無人島」に佇んでいる人はいるかもしれません。見回せばたくさん声をかけてくれる人や、相談にのってくれる人がいるのに「自分なんて」「私は一人だ」と心が無人島に行ってしまっている人はいませんか。先ほども言ったように、無人島にいたって人は一人ではないのです。気づいて欲しいと思います。
 もちろん、楽しい夏休みで悩みなんて一つも無い、学校が始まって「さあ、頑張るぞ!」と意気込んでいる人もその楽しかったことを話してください。皆さんは一人ではない、学校とはそういうところです。

 2学期はその年度の折り返しの時です。何事にもチャレンジを忘れずに取り組んでください。著名な方々が「諦めたときが失敗である」と口々に言います。あと少し頑張れば成功したのに、そこで諦めるから失敗になってしまうというのです。諦めなければ成功につながるというわけですね。そこまでの努力は無駄になりません。諦める前に、ちょっと立ち止まって考えましょう。「もう少しやればできるのかも・・・」と。


 始業式ではこんなお話を生徒にしました。どうぞ2学期も保護者地域の方々のご協力とご理解を賜ればと思います。よろしくお願いします。


                   学校長   川合 一紀
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