先日、2年生が実施した「職場体験」のまとめが、『第2学年通信』で紹介されました。それぞれに、各職場にお世話になって、貴重な体験をしてきた様子が分かります。
(写真はピザ屋さんで体験している様子です)
職場体験に行ってきました!
体験後に生徒が書いた内容から、一部を紹介します。
①活動内容紹介
[ヤマダ電機] 商品の陳列・値段張り・掃除・防犯タグ貼り・防犯ケースにゲームを入れる・ レジでのあいさつ・品出し
[池袋消防署] 体操、体力錬成・防火衣着装体験・火災原因調査・防災訓練・ホース整備・消防車両毎月点検
[スリーエフ] おでん入れ替え・アイスの入れ替え・温度管理・品出し・値段付け・接客
[こざくら幼稚園】 園児と遊ぶ・掃除・昼食の準備・運動会練習の手伝い・保育士の手伝い
[新板橋書店] 付録の綴じ込み・返本を段ボールに詰める・商品をビニールに入れる・ レジ打ち・雑誌のリミット調査・検品・本棚の整理
[亀屋] 箱作り・栗むき・ケーキやお菓子を袋に入れる・どら焼きにあんを詰める・団子を焼く・ケーキにビニールをつける
[氷川神社] 参拝・巫女の着装、装束のたたみ方・紙垂折り・境内清掃奉仕・七五三の準備
[池中:給食室] 給食作り・食器洗い・掃除
[池中:主事室] 校内掃除・ペンキ塗り
②大変だったこと・つらかったこと
*お客様にいつでもはっきりとあいさつをすることが、とても大変だった。
*注文された品によって使用する皿やお盆が違うので、覚えなければならなかったこと。
*ずっと中腰での作業でつらかった。
*保育園で、園児のけんかをどう止めていいか分からなかった。
*給食室で火を使い、暑い中で炒めたり食材を切ったり、皿や食缶を洗うのが大変だった。
*重い防火衣をつけて、はしごを持って歩いたりしたことが大変だった。
*冷凍食品の品出しの時冷たくて、手が感覚がなくなり軍手がないと大変だった。
③うれしかったこと、励みになったこと
*給食を全部食べてくれたクラスがあってうれしかった。今日の餃子おいしかったね、と言われたこと。
*お店の掃除中に、指示されなかったことまでやっていたら、「ありがとう」といってもらったことがうれしかった。
*スプーンを洗ってからまとめる時に、「手袋をつけなくていいんですか。」と聞いたら「自分から聞くのは偉い」と言われたこと。
*お疲れ様、と言われると働いていても楽しくなった。
*従業員の方やお客様に「がんばってね。」と言われて励まされた。
④心に残ったことや言葉
*「そこで考えているだけじゃ、式の答えは出ない。」
*「First impression(第一印象)が大事、それと自分の仕事に誇りをもって 働くこと。」
*「失敗してもいいから、次に活かすことが大事」
*「お客様には笑顔で」と言われたことが、とても当たり前のことだけれど心に残った。
*「作業の早さは大事だけれど、丁寧にやってほしい。」と言われたことが心に残った。
*何事も丁寧、且つスピーディーに行うことが大切だと改めて感じた。
*お客様が使いやすい食器の置き方など、「お客様第一」の心を学んだ。
*「”向上心”と言う言葉でお店はいつも上を見ています。」と言われたときに、働くだけでなく 生活する上でとても必要なことだと思った。
*「働く上で良いことは?」の質問に「人と話すこと」と聞いたとき、人と話すのが苦手な私にとって尊敬する言葉になった。
*「努力すればいいことあるよ。」と言われた。
⑤体験を通じて学んだこと、感想
*仕事に慣れず失敗したり、もたついても一回一回丁寧に教えてくれたし、怒らず励ましてくれたので仕事がしやすかった。
*どんなことも一生懸命にやることを学んだ。
*働いている方もとても忙しいのに、自分たちに親切にやさしく接してくれたことはすごいと思った。
*仕事は、がんばったからOKではなくて、成果が出ないとだめだということ。
*いつも表からしか見ていなかった仕事を裏から見て、本当に大変だと分かった。職業に就くことは厳しいのだと知った。
*商品を売る方は、買う方の何十倍も苦労しているということを知った。
*「接客業では、何よりお客様が第一である」と言う言葉が印象的だった。
*学校の方がずっと楽だと言うほど、今回の職場体験はきつくてつらかった。
*大人がどんな思いで働いているのか、どんな苦労をしているのかがよく分かった。この体験を通して将来一生懸命に働くことができたらいいです。
*親が帰宅するといつも「疲れた」と言うのを聞いて、「学校に行っている方が大変だよ。」と思っていたが、そうではないことを実感して親の苦労が分かった。
⑥反省したこと
*担当者の方が不在の時、作業を少し休んでしまった。
*もっと積極的にお年寄りと話せばよかった。
*休憩時間に友達と騒いでしまった。
*保育園での歌や踊りの振り付けが恥ずかしくて、思い切りできなかった。
*レジ打ちの時、「いらっっしゃいませ」「ありがとうございます」を言えなかった。
*母校での体験で、先生に甘えた部分があった。
*敬語を使えない場面があった。
*お客様へ大きい声であいさつができないことがあった。
*出発時、自分たちで身だしなみを整えたり、ちゃんとした行動ができなかったりと自覚が不足していた。
⑦生徒アンケートより
ほとんどの生徒が時間を守り、忘れ物もなかった、と回答しています。言葉遣いにも気をつけることができたようですが、職場でのあいさつに関しては、「しっかりとできた」と「一応できた」が約半数ずついました。声を出しそびれたり、小さな声でしかあいさつできなかったりした生徒の反省の声が多く聞かれました。お客様を相手に、常にさわやかに大きく声を出すことの大変さを実感したようです。
「進んで仕事に参加しようとしましたか」の問いには三分の一が「できた」、三分の二が「言われたことはしっかりとできた」にとどまりました。今回の体験で中学生としては、まずは言われたことをちゃんとやるのが基本ですが、事前指導の中で「プラスアルファで、できることをさがしてみよう。」という話を聞いて実行できた生徒が三分の一もいたことは、評価できるのではないでしょうか。
上記⑥での反省にもあるように、いろいろな失敗や反省点を生徒は感じていますが、大きく迷惑をかけることはなかったようです。初めての体験ばかりで、緊張したり思うようにできなかったりと生徒は自分の力不足を実感し「一生懸命さを伝えられましたか」の問いには、半数が「わからない」と回答し、残りの半数が「そう思う」と回答しています。このように生徒達の自己評価は厳しいものになりましたが、職場の方からいただいたアンケートでは「全員がよくやっていた。非常に助かった。とても素直で感じのいい生徒さんだった。」と、すばらしい評価をいただいた職場もたくさんありました。未来の社会を担う皆さんのために、快く体験を引き受けて下さったのです。お忙しい中、生徒の世話をしてくださった職場の皆さんには、本当に感謝でいっぱいです。
この体験を今後の学校生活や将来の進路選択に活かしたい、と多くの生徒が書いていました。また、親御さんが毎日働いてくださることへの感謝の気持ちもわいたようです。これらの気持ちを忘れずに、今を一生懸命に全うし、一回り大きくなってくれることを期待しています。