最新更新日:2024/05/14 | |
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卒業生 別れの言葉(答辞)本日は、私達のために素晴らしい卒業式を挙行してくださり誠にありがとうございます。 また、ご多忙の中ご出席くださいましたご来賓の皆様、先生方、保護者の皆様、そして在校生の皆さん、卒業生一同、心から御礼申し上げます。 振り返ると、中学での3年間は瞬く間に過ぎていきました。 3年前の4月7日。 私達は池袋中学校に入学し、慣れない標準服に身を包み、緊張・不安・期待など様々な感情の中、校門をくぐりました。入学からの1年は毎日が新鮮で、驚きの連続でした。 委員会や部活動では先輩がとても大きく見え、憧れを抱いた人も多くいたと思います。 10月になり、中学生として初めてとなる横浜での宿泊学習を行いました。 新型コロナウイルスの影響で、しばらく宿泊学習ができていなかった私達にとって、横浜の宿泊学習は思い出深いものでした。特に最終日のクルーズ船では、動物の形をした風船をもらったり、お小遣いの500円でジュースやアイスを買って、皆と海を見ながら飲んだり食べたりしたことは、思い出として強く残っています。 そしてこの2日間で、友達と過ごす時間はどんなものよりも自分を満たしてくれるのだと感じました。 2年生になり、私達も「先輩」という立場になりました。 中学生になって初めて、1日開催の運動会が行われました。 また、後期には学校の中心が私達に引き継がれ、責任というものを大きく感じた年でした。 2月にはスキー移動教室を行いました。 一面の銀世界は、都会の景色からは感じられない非日常的な空間でした。ほとんどの人が初心者でしたが、班の仲間と助け合い、学び合いながら真剣に練習をしました。何度転んでも、また起き上がる姿は仲間に勇気を与えたことでしょう。 そして、スキー移動教室の中で特に印象的だったのは、先生方のレクリエーションではないでしょうか。馬の被り物をした先生や、人参を持った先生、ステッキを持った先生など、個性あふれる先生方のレクリエーションでスキーの疲れを忘れさせるほど笑ったのを思い出します。 他にもバスで移動しているときに、野生の動物と出会ったり、雪見風呂を体験できたりなど、貴重な体験をすることができました。短い時間でしたが、友達との仲も深まり、充実した3日間だったと思います。 3年生になると、先陣を切って学校を作っていきながら勉強を進める、忙しくも充実した日々が始まりました。 5月には、中学校生活三年間の集大成である、修学旅行に行きました。 行きの新幹線では、これから始まる京都・奈良での体験にワクワクしながら、友達と沢山話したのを覚えています。 奈良公園には、想像をはるかに上回る数の鹿がいて、鹿せんべいを買ったとたんに近寄ってくる鹿の勢いには驚きました。 清水寺などの美しい建築物を一緒に見たり、一緒にお土産を選んだり、美味しいお昼ご飯を食べたりして、たくさんの感動を友達と共有しました。 また、旅館で美味しいすきやきを向かい合って食べたり、部屋でトランプや恋バナをしたりして、まるで家族のように、楽しい時間を友達と過ごしました。 この三日間で、友達のすばらしさ、日本の素晴らしさ、そして自分のもつ素晴らしさを知りました。 笑いあり、涙ありの素晴らしい三日間での思い出、経験を、私達は、ずっと忘れることはないでしょう。 修学旅行を終えて間もなく、中学校生活最後の運動会がありました。 修学旅行の余韻と疲れが残る中でしたが、修学旅行では成し遂げられなかったことを挽回するため、短い期間で、団結して全力で練習に励みました。 特に印象深いのは、ムカデ競走です。 何度も作戦を練り、実践し、心を一つにして掛け声を合わせ、全力で走りました。最後まで本気で走る姿は、勝ち負けに関わらず、見ている人に大きな感動を与えたことでしょう。また、クラスに関わらず全力で応援していたのも、三年間共に過ごしてきた私たちの団結力を感じさせるものでした。 そのほかにも、全員リレーや選抜リレーで、クラスのために一人一人が最後まで諦めず走り、バトンをつなぐ姿や、涙を流しながら互いを鼓舞する姿は、見る人の胸を熱くさせました。三年間で培った団結力を発揮し、一人一人が全力で戦ったこの日は、かけがえのない青春の1ページとなりました。 そして10月には、学習発表会がありました。 思い返すと、私達は初回の全体練習からすでに完成度が高く、一人一人の最後の合唱への想いの強さが感じられました。練習は主にパートごとでしたが、実行委員から厳しい指導を受けながら練習を重ね、少しずつ、強弱、動き、表情をつけられるようになっていきました。 全体練習の時に、音楽の先生や学年の先生に褒めていただくたびに、とても嬉しかったのを覚えています。また、休み時間に友達と何気なくアカペラでコーラスをしたり、友達同士で教え合ったりしたのも思い出です。 当日の声出しの時には、学年主任の先生が泣いてくださったことが、とても嬉しかったです。本番では、心を一つにし、一人一人が自分を表現し、素晴らしい合唱を作り上げることができました。 修学旅行の発表や展示物の完成度も高いものができたと思っています。 全力で取り組んだことで、感動を与えただけでなく、自らが感動することができたこの行事は、自分を大きく成長させてくれたと思います。 そして今日、『旅立ちの日に』と共に、『春に』を歌うことができます。 今日こそ、この歌の歌詞に込められた意味を強く感じることでしょう。 3年間のクライマックスにふさわしい、心を込めた美しい合唱をもう一度、世界に響かせましょう。 在校生の皆さん。 在校生の皆さんと過ごした日々はいつも新鮮で、刺激のある楽しい時間でした。これから皆さんは先輩、そして学校の顔となるような立場になります。一緒にいる仲間と協力して、より良い池袋中学校をつくってほしいと思います。 次にお世話になった先生方。 三年間、私達に熱い指導をありがとうございました。運動会で生徒よりも熱くなって応援してくださった姿、休み時間には友達のように一緒に話し、私達のために本気で叱ってくださった姿。すべてが私達の励みとなり、活力となりました。先生方と過ごした3年間の思い出は一生の宝物です。 15年間支えてくださった保護者の皆様。 たくさん心配や迷惑をかけてきた私達ですが、今日まで大切に育ててくださりありがとうございました。いつでも味方になってくれて、いつでも応援してくれる家族の存在はとても大きく、何度も救われました。これからもたくさん迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。 三年生の皆さん、三年間ありがとう。 皆がいてくれたから行事が成功できたし、皆がいてくれたから苦しかったときも乗り越えることができました。 今思い返すと、休み時間の他愛のない会話や、給食での見ごたえのあるじゃんけんなど、何気ない友達との日常がかけがえのないものだったと感じます。そしてこれからは、それぞれが夢に向かって歩んでいきます。挫けそうになっても、三年間過ごした日々を思い出し、夢に向かって共に頑張っていきましょう。 別れは悲しいものと思われがちですが、人生別れあってこその出会いです。 今日、経験する多くの別れを胸に、新たな出会いを求めて、一歩一歩、自分のペースで私達は歩んでいきます。 最後になりましたが、卒業生を代表し、もう一度感謝の気持ちを申し上げ、答辞とさせていただきます。 令和6年3月19日 卒業生代表 S.M K.Y |
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