最新更新日:2024/12/25
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川に落として引き上げる

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「こんにちは、突然ですが、お宅には良くない運気が憑いていますよ」
「えー!!なんで分かるんですか」
「最近、良くないことが続いてませんか。物をなくすとか、空き巣に入られたとか・・」
「そういえば、この間、お財布を落としたの・・・それに・・・」
「そうでしょう、でも安心してください。この壺を置いておくだけで運気が上がります」

 こんな訪問販売や勧誘を聞いたことがありませんか。この例は古典的ですが、中には言葉巧みに誘ってくる例もあるようです。これは、人の心理を上手く利用したもので、最初に人を川に落として、それを引き上げて感謝させるといったやり方です。
 近所の掲示板に貼ってある講演会のポスターを、ふと見ると「世の中はどんどん変わる!この変化の中で私たちはどう生きたら良いのか、これからの人生についてお話しします!!」など、これも相手を不安にさせておいて助けてあげるという同じ手法です。
でもよく考えてみてください。一度マイナスにされて、そこからプラスにされても差し引きゼロですね。そもそもそんな不安がなかったのに、無理矢理川に落とされたわけです。だからよくよく見極めないといけませんよね。

 SNSをはじめとする昨今のニュースソースは、とりわけこの傾向にありがちです。人は、多かれ少なかれ不安をもっているものです。そこをほじくられて大きくならないためにも、自分の生き方に自信をもちたいものです。

                      学校長  川合 一紀

泣きたいときには泣いていい・・・

 人前で泣くなんて・・・。大人になるとこういった感が強くなりますよね。子供の頃はワンワン泣いていたのに、成長とともに泣かなくなるのも自制心が育ってきたせいでしょう。しかし感情の昂ぶりということで言えば、経験豊富な大人のほうが「泣ける」要素はたくさん持っているといえますから、大人が泣いたっていいわけですよね。大人であっても純粋な心をもち、子供のように泣ける人は素敵です。私は人前では恥ずかしくて泣けません。でも一人で感動的な映画を見て泣くことはよくあります。(年のせいかな?)すると泣いた後は、本当に清々しい気分になるものです。
 医学的に見ても、涙を流すことで緊張やストレスに関係する交感神経から、脳がリラックスした副交感神経に切り替わるというわけですね。お子さんはどうでしょうか。中学生が人前で声を出して泣くことはあまりないかもしれませんが、涙を流していたら「泣いたっていいんだよ」と優しく声をかけてあげてほしいです。人前で泣くということは、その人に心を許しているという証拠。信頼関係を深める絶好のチャンスです。

                   学校長  川合 一紀
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