最新更新日:2024/12/25
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命の格差

 今日は、命の格差について考えたいと思います。次の文章は令和2年2月27日付毎日新聞に掲載された記事を元にしています。
『愛犬の死が訴訟に』
 適切な治療をせず愛犬を死なせた。都内に住む夫妻が動物病院を相手取り裁判所に訴えを起こしたのだ。この夫妻はペットホテルを利用し愛犬を預けていた。預けている間に軟便や下痢になり嘔吐も繰り返したので、ホテルスタッフが近くの動物病院へ連れて行った。担当獣医はホテルにある抗菌薬を与えるよう指示しただけだった。翌日も下痢が続き、愛犬の意識は低下、獣医師は点滴などを施したが「手に負えない状態」だったのに転院させることもなくそのまま愛犬は死んだ。このご主人はお医者さんで、ご主人は下痢と嘔吐による脱水症状が原因と主張。訴えでは、体重の聞き取りや検査をはじめ、普通の治療をしていれば死は避けられた。救命措置も不十分だったとしている。「子どもがいない私たちにとって、この犬が『かすがい』だった。満足な治療をしてもらえず、飼い主に看取られることもなく無念の死を孤独に迎えた。そう言って夫妻は悲しんでいる。
 2014年の全国犬猫飼育実態調査によると、日本で飼われている犬や猫の数は日本の15歳未満の子どもの数より多いという結果があります。昨今のペットブームからすれば、上述のお話に共感される方も多いのではないでしょうか。ただ、ここで問題にしたいのは「司法による救済の壁」なのです。弁護士のお話によると、例えば人間が医療事故で亡くなった場合、慰謝料だけでも2000万〜3000万円が認められているのに、ペットの場合は「物」扱いで20万〜40万が相場だと言います。さらには、医療ミスという事の重大さについての対応が人間とペットとでは格段に違うと言うことです。原告の夫妻は「一生忘れることのできない悔しさ」と愛犬の死を嘆いています。犬や猫は家族の一員とまで言う方々からすれば納得のいかない「命の重さ」の違いです。ペットブームといえば飼う側の責任も問われますが、多量に繁殖させ金を稼ぐ販売者側の責任も相当に問われている昨今です。動物虐待や殺処分などに毅然と訴えを起こしている方々もいるほどですね。
皆さんは、どのようにお感じになられますか・・・。生徒の皆さん、今日のお勉強は道徳です。

                      学校長  川合 一紀


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災害にも備えを

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 新型コロウイルスの話題が多い中、気になるニュースがありました。「岩手、北海道に津波30M級が・・・」というもの。政府は、地震調査委員会の諮問を受け今後30年以内に千島海溝付近でM(マグニチュード)8.8以上の地震発生確率が最大40%あり、その際には東日本大震災を超える30M級の津波が発生するという予想を公表したのです。先日も宮城県沖でM6程度の地震が発生したばかり。この付近は2011年に東日本大震災を起こした日本海溝があります。地震調査委員会によれば、この折に破壊されたプレートは大半が割れ残り、さらなる地震の発生が予想されるとか。そのお隣りにある千島海溝での地震は、過去400年以上プレート破壊が発生していないという空白域なのだそうです。もちろんこれだけの地震が発生すれば、関東圏内にも大きな被害があるでしょう。目の前のウイルス対策も必要ですが、地震発生の際の避難や避難グッズも想定しておきたいものです。生徒諸君!ちょっとした理科のお勉強でした。
 さて、先週のお勉強の回答です。4月14日に呟いた英字新聞の和訳です。
『新型コロナウイルスの世界的流行により2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会のスケジュールを変更するという前例のない決定をした後、主催者は3月30日にゲームが2021年の夏に開催されることを発表しました。新しいオリンピックの日程は、陸上競技と水泳の世界選手権とぶつかるわけですが、これらのイベントも今後は延期されると予想されています。』生徒の皆さんできましたか?

                       学校長  川合 一紀

基礎はとても大事です

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 2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんが次のように言っています。「基礎的な勉強なくして発明は生まれない。」益川さんは、ある日、科学博物館に招かれ、発明クラブの少年たちに「君たちの発明はなかなか面白かったけど、あれは科学遊びであって、その先に科学があると勘違いしてもらっては困る。きちんと基礎から勉強してほしい」と厳しい一言を残されたといいます。これは、ご自身の経験や偉大な発明家の失敗に基づくもので含蓄のある言葉なのです。益川さんは「基礎的なことを理解しないと、科学は人間からどんどん遠ざかる」とも言っています。
 例えば、パソコンやスマホの使い方には特別に長けた若者も、その仕組みとなるとわかる人はほとんどいません。テレビがなぜ映るのかなんて、知らなくたって生きていけると思っている人はたくさんいるでしょう。しかし基礎を知らないと、これからの時代、機械に振り回され、挙句の果てにはAIに仕事を奪われてしまいかねないのですね。基礎を知っていると、そこには応用も工夫も広がりを見せます。人生において、科学に限らずあらゆることに基礎は有益です。建物の基礎だって家を支える重要な役目を果たしているんですよね。大人になって「あの時、ちゃんと学んでおけば」は後悔先に立たずなのです。
 毎日一人で寂しく学習するのはつらいもの。ご家庭の方々にも負担を強いていることは心苦しく感じます。しかし今一度、ここは踏ん張りどころと頑張ってほしいと思います。今後は、オンライン授業の展開など学校も工夫の一つとして考えて参ります。心身ともに健康で前向きに学びを考えていきましょう。
 学ぶとは、新しい価値観を身につけること。新たな世界を見に行く貪欲な気持ちをもってください。

                      学校長  川合 一紀

放置自転車が消えた?

 有名なお話なのでお聞きになった方もいらっしゃるでしょうか。駅前放置自転車の解決方法についての実話です。
 ある市役所で駅前の放置自転車問題を解決するということで、張り紙をしました。「人の迷惑を考えましょう」「通行の妨げになっていてお年寄りなど困っています」などなど、良心に訴える言葉を書きましたが一向に効果なし。ついには「放置自転車は○○円の罰金を科します」としてみましたが、これもさほどの効果がありませんでした。ところが、あるフレーズを記した張り紙をしたところ、驚くほど放置自転車がなくなったというのです。
 皆さん、何という言葉だったか想像ができますか。さて、今日の生徒の皆さんへの課題は国語です。どんなフレーズが人々の心を捉えたのでしょうか。自転車を置いてしまう人の身になって考えてみましょう。皆さんだったら、何と書かれていたら自転車を置いていきませんか?
「皆さんの素敵なアイディアを募集します。では、また来週!」

                       学校長  川合 一紀
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ソメイヨシノはなぜ一斉に咲く?

 さて今日は、3月上旬以来、学校へわずかにしか来ていない生徒の皆さんに現在の学校の様子をお伝えします。まず今は、主事さん方が、丁寧に校舎の隅々まで掃除をし、ワックスがけをして皆さんが来るのを今か今かと待っています。下の一番左の写真は2階の廊下です。照明が映り込むほどにきれいですよね。次に真ん中の写真ですが、校門前の桜(ソメイヨシノ)です。すっかり葉桜となってしまいました。一番右端の写真はメディアセンターのベランダに咲く植物です。今が一番いい季節!ピンクの可憐な花を咲かせています。
 さぁ、今日のお勉強は理科です!ソメイヨシノは東京の靖国神社に標本木があって、5輪以上咲けば開花だとか。でも何でソメイヨシノは同じ地域で一斉に咲くのでしょうか。他の植物は結構バラバラに咲くんですよね。これが問1です。問い2は、大阪の人も東京の靖国神社の標本木を基準にしているかというとそうではありません。大阪にも大阪城公園内に標本木があるのです。では全国に標本木は何ヶ所にあるでしょうか。最後に問い3、一番右端の花は何という名前でしょうか。かつての染井村(現在の駒込辺り)から発祥したソメイヨシノ、池袋中学校の新校舎ができたときに植えられたメディアセンターの可憐な植物、池中生なら知ってますよね。

                      学校長  川合 一紀
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世界に目を向けると

 さて今日は社会科の勉強です。中学生向けにお示ししますが、大人の方も考えてお子さんと議論していただくと、一層コミュニケーションも深くとれますよ。
 IMF(国際通貨基金)は、今年の世界全体の経済成長について、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、マイナス3%まで大幅に落ち込むという見通しを発表し、1929年に始まった世界恐慌以降で最悪になるという認識を示しました。これは未曾有の危機と呼ばれたリーマンショックの影響を受けた2009年のマイナス0.1%を大きく下回る水準です。
とのことなのですが、
 問い1「この中にあるキーワードとして、1929年の世界恐慌とはどこが発信源でどんなものだったのでしょうか。」よく耳にするものにブラックマンデーという言葉がありますが、当時はブラックチューズデーといったとか。さらには、
 問い2「今回の経済成長低迷でリーマンショックとの相違点は何でしょうか。」最後に
 問い3「どのようにしたらこの状況から抜け出し、世の中を活性化させることができると考えますか」いいアイディアをください。
 難しい内容ですが、こういった経済の変化については試験の問題にしやすいんですよね。さあ、生徒の皆さん!考えてみてください。

                     学校長  川合 一紀

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新型コロナウイルスで東京五輪が延期、新日程を発表

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 表題の事実は皆さんもご存じのことと思います。今回は自宅で勉強中の中学生向けにAP通信の英字新聞から記事を抜粋しました。受験生の皆さん訳せるかな?授業がない中で不安も募る一方でしょう。社会情勢を知ること、英語で読めることは受験に役立ちますよ。
レッツ!チェレンジ!!
                       学校長 川合 一紀

After deciding in an unprecedented move to reschedule the 2020
Tokyo Olympic and Paralympic Games due to the new coronavirus
pandemic, organizers announced on March 30 that the games will
take place in the summer of 2021. The new Olympic dates conflicted with the world championships in track and swimming, but those
events are now expected to also be pushed back.

unprecedented 前例のない  pandemic 世界的流行 
take place 開催される   conflicted with 〜にぶつかる 
world championships 世界選手権 
track 陸上競技   pushed back 延期する

感染を止めるには一人一人の意識

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 再び学校が休業になり、3月2日から数えると2ヶ月近くも学校が休みという事態になっています。生徒の皆さんは自宅学習をすることとなってはいるものの、体力的にも精神的にもつらい毎日だと思います。しかし大人も同じ。全世界的に厳しい状況にあることは誰もが知っていることでしょう。早くこの状況から抜け出したいと思っているのも誰もが同じ。そのために国は、人との接触を8割程度減らしましょうと言っています。8割減らすとは具体的に言えば、1日で10人の人に会っていた人は、2人以下にせよと言うこと。学校に来ていれば、クラス40人で生活していたことを考えると、8人以下の人としか会話や勉強ができないと言うことになりますね。接客業やセールスマンの方を考えれば「そんなの無理!」という声が聞こえてきそうです。しかし今、米国のニューヨーク州は、感染者が18万人を超え、毎日700人以上の規模で亡くなっているのです。国民性や医療体制から一概に比較はできないものの、ニューヨーク州の土地面積や人口は、東京都のそれと似たようなものなのです。
 ニュースでは毎日、東京都の感染者が100人超えを報道していますが、ニューヨーク州の事例は「対岸の火事」ではないのです。YouTubeなどでも、著名な方やスポーツ選手が外出を控えることを訴えています。強く意識するとともに、感染予防のために体力と精神力をつけておきたいものです。

                       学校長  川合 一紀

今だから考えたいこと

 今から30年近く前のお話です。教育学博士の小林正観さんの娘さんは知的障害者で生まれました。生まれつきの染色体異常で知能も体力も発達が望めなかったと言うことです。その娘さんが6年生の時のお話です。正観さんの言葉で綴ります。
 彼女が6年生の時のことです。運動会で徒競走がありました。彼女は普通の子どもより筋力がないのでいつもビリ。でもその年は、足を捻挫した友達がいたため「もしかしたら、初めてビリじゃないかも」と妻は喜んでおりました。しかし結果は、娘はまたしてもビリ。ところが、妻は残念がることなく、それどころかニコニコと嬉しそうだったのです。
 娘は捻挫をしている友達を気にかけながら、心配そうに、振り返り振り返り、走り続けます。足をかばいながら走っていた友達が転んでしまうと、娘は友達のところに駆け寄り、手を引き、一緒に走り始めたのです。2人を見ていた観客からは大きな声援と拍手がわきました。そして、ゴールの前まで来たとき、娘は、その子の肩をぽんと押して、その子を先にゴールさせたのです。このとき私は自分を恥ずかしく思いました。それまで知的障害者の娘を受け入れることができなかったのです。しかし娘から教わりました。人間が生きる目標というのは、競争したり他人を蹴落としたりして一番になることではなく、「喜ばれる存在」になることなんだと。
 人に喜ばれる存在になること、他人を思いやれること、そんなことを考えるに今は大切な機会かもしれません。スーパーで買い締めをしたり、電車の中で咳をすれば皆で睨んだりと、もう少し心にゆとりと優しさがほしいですよね。

                       学校長  川合 一紀

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入学式を終えて

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 昨日、本日と無事に始業式及び入学式を行うことができました。とは言え、刻々と変わる状況の変化にご理解をいただきました保護者や地域の方々には心から感謝申し上げます。今後の学校生活は不透明で不安があろうかと思います。しかし生徒たちには、生活に制限があり「これができない、あれができない」ではなく、「これならできる、こんなこともできる」と考えて生活しようと伝えました。
 さらには、こんな言葉も、「やまない雨はない」「明けない夜はない」。つらい時期があって先が見えないとき、もうこのままなのか、だめなんじゃないかと思いますよね。しかし、日はまた昇るのです。必ず収束の兆しが見えるのです。そう思って生活していきたいものです。次の登校日は9日(木)で学年ごとに時間差となりました。できることには限りがあります。特に1年生にとっては、初めての中学校生活であり、やりたいことややるべきことは盛りだくさんですが、優先順位をつけて、今日この日に学校へ来られることを喜び、次を楽しみに、少し我慢をしてほしいと思います。
 先生たちは、いつでも、いつまでも皆さんのことを待っています。

                       学校長  川合 一紀

入学式

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令和2年度入学式を行いました。

始業式 着任式

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1学期始業式、着任式を行いました。
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