最新更新日:2024/11/08 | |
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人生には「大変な時」とは3回しかない
9月7日(土)土曜公開授業において、2年生を対象に「誕生学」の勉強をしました。橋谷美穂子先生を講師にお迎えし、赤ちゃんが成長し生まれ出るまでの物語を、映像を交えたり、実際に赤ちゃんと触れ合ったりしながら学びました。「あなたたちは、庇護されてばかりで生まれてきたわけではない。自分たちの力で生まれ出たのだ、素晴らしい潜在能力をもっているのだ」とお話しいただき、生徒たちも少し自信をもったように胸を張っていました。
ある著名な方が、こんなことをおっしゃっています。「人生において、大変だぁと思うようなことはたったの3回しか訪れない。1回目は、自分が生まれ出るとき。そして3回目は自分が死ぬとき。だから人生で大変なときは、あと1回しか訪れないのだ」と。ではよく考えてみて、今大変だと思っていることは、その最後の1回なのでしょうか。いやいや、まだまだこれからもっと大変なときがやってくるのではと思えば、今の大変さは、少し気が楽になり、乗り越えられるような気がしませんか。赤ちゃんを目の前にして、心がほっこりとして、自然と笑顔になってしまいました。そして、まだまだこれからと前向きになれる1日でした。 学校長 川合 一紀 小学生体験授業・部活動体験(部活動の様子)部活動の様子です。 小学生体験授業・部活動体験(授業の様子)小学生の体験授業および部活動体験が行われました。 5日(木)にも別の部活動の体験があります。 ISS交流給食池袋本町小学校とのISS交流給食がありました。 本校生徒会役員がつながりホールで小学生と給食を食べました。 ノンバーバル・コミュニケーション
人がコミュニケーションを良好にとろうとするときには、なんとか相手に分かってもらおうと言葉を重ねたり、表現を工夫したりします。この言語を使ってコミュニケ−ションをとる方法を「バーバル・コミュニケーション」と言います。一方で非言語を活用してコミュニケーションをとる手法を「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼びます。この非言語とは、表情や仕草、視線や身だしなみ、声のトーン、話のテンポなどを言うようです。ノンバーバル・コミュニケーションの重要性を語るときに、よく挙げられるのがアメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが1971年に提唱した「メラビアンの法則」です。メラビアン博士は、聞き手は話し手の情報をどのような要素を重要視して受け留めるかの研究をしました。それによると、見た目などの視覚情報は55%、声の質などの聴覚情報は38%、そして話す言葉、内容そのものの意味である言語情報は7%であるという結果を得ました。つまり話の内容よりも、話し手の視覚情報や聴覚情報の方に9割以上も左右されるというのです。店頭販売や訪問販売、詐欺の手口はこれを効果的に使っていますね。人の心理を突いているというわけです。しかしノンバーバル・コミュニケーションを有効に使えば、一層人間関係もよくなるというわけですから、適切に利用したいものですね。
学校長 川合 一紀 二学期始業式朝、体育館に集まって始業式を行いました。 見えないものを見て、聞こえない声を聞く
これは、今日の始業式で生徒たちにお話をした言葉です。我々は毎日の生活でたくさんの情報を受け取っています。特に目に映るものは膨大な情報量ですが、ただ目に映っているだけというものが圧倒的に多いのです。その中から取捨選択して積極的に見ようとしなければ本質は見えてこないことがあります。音も同じです。圧倒的に多い聴覚情報も、聞こうとしなければ聞こえてこない音もあります。しかしここで言おうとしていることは、物理的に見えるとか聞こえるとかと言うよりは、漫然と見ていては見えない姿や形を自分から見るように努力しようとか、積極的には声を出さない人の意見にも耳を傾けるとか聞き出してみようという意味なのです。人とのつきあいの中では、その姿や仕草が誤解を招くこともあります。また言い放った言葉が十分でなかったがために誤解されることもあります。そこで少しその裏(真意)をくみ取ってあげるよう努力することで、人間関係も良好に進められるのではないかと思うのです。その人の一側面だけを見るのではなく、その人の言った言葉を鵜呑みにするのではなく、何を伝えたいのか深く考えて解釈できる心を身につけたいものです。二学期が始まりました。人として大きく成長できる期間としましょう。
学校長 川合 一紀 人は褒められたとおりに成長する!
大人の皆さんは、褒められて伸びるタイプですか、それとも叱られて伸びるタイプですか。人それぞれだとは思いますが、褒められて嫌な気分になる人はいませんよね。だからといって、なんでも褒めればいいというわけではないようです。
例えば、100点を取ってきた子供に「100点を取ってクラスで1番とはスゴイな」と褒めたなら、子供には「次も100点を取らなくてはならない。クラスで1番にならなくてはいけない。」という方向性がインプットされます。そういう褒め方をされた子供は、勉強することに対して喜びを感じるのではなく、100点を取ること、クラスで1番になることへ喜びを感じるようになるのです。ですからうまくいかなくなったらどうするかといえば、やる気をなくすか、場合によってはカンニングをしてまで100点を取ろうとしてしまうのです。「一生懸命勉強して、いい結果とは偉いじゃないか」とプロセス(それまでの過程)を評価してあげれば、子供は「点数は結果だ。大切なのは一生懸命に取り組むことなんだ」と理解して、勉強することそのものに喜びを感じるようになるのです。人は褒められたとおりに成長するよう、脳にプログラムされているのだそうですよ。 学校長 川合 一紀 賢いとはどういうことか
一般的には、よく使われる言葉では、頭が良いと言いますね。頭が良いと聞くと、物知りであるとか頭の回転が速いという意味で使われているでしょうか。しかし賢いというと、ちょっと違う捉えができます。もうちょっと発展的な意味を含むように思うのです。つまり知識を有効に活用して生活しているという感じがありますね。こう考えると似たような言葉に能力というものもあります。「あの人は具体的に説明できる能力がある」とか「彼は身体能力が高いのでどんなスポーツも得意だ」なんて言いますね。
能力は正確に言えば「行動能力」と言っても良いかもしれません。つまり知識だけをもっていても能力にはならないというわけです。そのことを知っていても実行できなくては役に立たないからですね。 本で学ぶことは知識であり、それを能力として生かすには事実で学ぶことが重要です。経験や体験から学ぶことは行動に直結させることができます。なぜなら、実感をもつと興味が高まり、集中するようになるのです。動いて実践してみたくなるものなのです。この行動力をもちたいものです。2019年亥年も半分が過ぎ後半にさしかかりました。猪突猛進(ちょとつもうしん)で取り組んできた前半を振り返り、賢く知識を行動能力として活かせるように勇往邁進(ゆうおうまいしん)で2学期を迎えましょう。 学校長 川合 一紀 競走馬にあるまじき心優しい名馬
私は競馬をやりませんので詳しいことはわかりませんが、2019年7月30日に17歳でこの世を去った「ディープインパクト」という名馬のことを知りました。海外でも活躍し14戦12勝、数々の重賞レースを総なめにしたと聞きます。牡馬(ぼば:雄馬のこと)にしては小柄であったものの圧倒的な走りでファンを魅了したらしいのですが、私が注目したのはこんな逸話。調教師の方のお話で「ディープは横に馬がいると、一緒に走るのが楽しいのか、いくら鞭を入れても伸びないんです」とありました。他の馬と並走することじたいを楽しむなど、競争馬にはあるまじき行為。勝つために走るのではないかと想像しますがいかがでしょうか。しかしこの優しさこそが圧倒的な強さを誇った原動力ではないかとも思うのです。
走りそのものが楽しい。なんてすばらしい人生(馬生?)でしょうか。私も生きる意味そのものを楽しめる人生を送りたいものです。馬に教えられました。 学校長 川合一紀 音楽って、素晴らしい!!
暑い夏の一つの思い出がそこにありました。7月31日(水)に練馬文化センターで第59回東京都中学校吹奏楽コンクールが開催されたのです。池袋中学校吹奏楽部は、B組としてそこに参加しました。まさにむせかえる熱気と高まる緊張感に、私も心躍るひとときでした。前日のリハーサルで彼らの演奏を聴き、とても一生懸命に演奏している様子が伝わってきました。当日はそのリハーサルより、各楽器の音の表情や演奏する生徒の体から伝わる表情に目頭が熱くなりました。ご来場の池中保護者の方もハンカチで目を押さえているのを見て、部活動に打ち込む子どもを家族みんなで支えてきたという感じを強く受けました。結果は、銀賞!僅差だったと聞きましたが、一生懸命に取り組んだ努力は自分たちを裏切りません。充実した感動を与えてくれた生徒たちに、私からは金賞(ゴールド)をあげたいと思います。
おめでとうございます! 学校長 川合 一紀 情けは人の為ならず
先日7月20日、21日で東京都中学校選手権水泳競技大会が東京辰巳国際水泳場で行われ、池袋中学校代表として参加した生徒が、見事全国大会出場を果たしました。おめでとうございます。個人技としての水泳ですが、リレーで参加し、チームワークの良さを十分に発揮したということでしょう。この間、並々ならぬ努力と、相手を思いやる気持ち、時にはメンバーへの叱咤激励もあったと思います。よく頑張りました。仲間が挫折しそうになったときも、お互い励まし合って高みを目指せるということは、よい経験です。
以前にも書きましたが、「情けは人の為ならず」という言葉の本来の意味をご存じでしょうか。生徒に聞くと、多くの生徒は「言葉は知っています」との回答でしたが、さて本来の意味を理解しているかといえば、「情けをかけることは、結局はその人のためにならない」と解していては「残念!」と言わざるを得ません。文化庁が毎年実施している「国語に関する世論調査」では、調査対象者の半数以上が誤用しています。本来は「情けをかけることは、巡りめぐって結局は自分のためになる」という意味です。転じて考えれば、人のために尽くすことは、自分の成長に大きく貢献するのだといえます。正に水泳大会に参加した生徒たちは自分の成長に大きくよい影響があったのではないでしょうか。 ところで、こんな言葉も誤用が目立ちます。「琴線に触れる」「失笑する」「須らく」「雨模様」などなど。 さて本来の意味はどうでしょうか。お子様との会話の話題に使ってみてはいかがですか。 学校長 川合 一紀 凡事徹底とは
凡事徹底(ぼんじてってい)と読みます。今日の終業式で生徒たちに、このお話をしました。この1学期間、生徒に向けては色々なキーワードを提示し、その意味を理解し、日頃の生活に役立ててもらおうと取り組んできました。例えば「自己指導能力を育む」とか「呼吸タイムを行う」や「先言後礼の徹底」などがあります。この基本には「当たり前のことを当たり前に行う」という姿勢があります。凡事徹底とは、正にこの「当たり前のことを当たり前に行う」次のステップとして大切な心がけを言うのです。凡事徹底の意味は、当たり前のことを当たり前にやるだけでなく、当たり前のことを人には真似できないほどに徹してやること、他の追随を許さないほどに徹底するという意味なのです。小さな取組であっても、人はつい疎かにしてしまったり諦めてしまったりすることがあります。誰にでもできるようなことであっても、それにひたすら真剣に取り組み、他者が真似できないくらいにやりきることは、並大抵の努力ではありません。特別な努力をしろというわけではないのです。当たり前と思われる小さな事柄を、しかし途中で諦めることなくひたすら続ける姿勢に意味を見いだしてほしいのです。これから長い夏休みに入りますが、テーマを見つけ一つのことにひたすら取り組んでみてはいかがでしょうか。これは、大人の方にも自分を磨く有効な方法なのですね。
学校長 川合 一紀 令和元年度 地域清掃・サマーコンサート令和元年度の地域清掃と吹奏楽部によるサマーコンサートが行われました。 令和元年度 第二学年尾瀬移動教室第二学年の尾瀬移動教室がありました。 更新が遅れ、申し訳ありません。 心に残る人
ある日こんな光景を目にしました。ある女子高生が駐輪場へ小走りに走って行きます。自分の自転車に近づくと、その隣にある自転車が7,8台先まで将棋倒しになっているではありませんか。どうするのかと見ていたら、自分の鞄を籠に入れると、倒れている自転車を1台ずつ起こし始めます。「偉いなあ」と感心して見ていたら、そこへ買い物袋を下げた「おばさま」が近づき「あんた、何やってんのよ!倒したのね。もう!勘弁してよ。新品の自転車よ」と言うではありませんか。女子高生は、泡を食ったように口をパクパクさせるだけ。「おばさま」はひとしきり文句を言って去って行ったのです。「おばさま」に誤解され、一方的に怒られ、弁明も聞いてもらえず、さぞかし憤慨しているだろうと思いました。しかし、その女子高生は、大きく息を吸って吐き出すと、残りの自転車を起こし始めたのでした。今でもその光景は鮮明に覚えています。どんな人にも、誰も知らないその人だけの物語があります。もちろん、皆さんにもそういう物語があるでしょう。それは生きていく上でとても大切なものです。皆さんが「人の心に残る」存在であることも大切ですが、一方で、皆さんの心に「残る人」が存在するというのはもっと大切なことであると思います。どれだけ深く残っているかが、人生の「豊かさ」の証ではないでしょうか。私たちは生きていく上で、色々なものを失います。でもモノを失うより、「心に残る人」を失うことの方が大きな財産を失ったと言えるのではないでしょうか。
学校長 川合 一紀 真似ることの意義
「学ぶ」という言葉は、「真似る」から「まねぶ」に転じ変化したと言われます。つまり始めは真似ることからスタートするのです。何事も模範となる人や物を真似ながら、徐々に自分のものにしていき、いずれオリジナリティーが発揮されるというわけです。皆さんの中には「人まねは嫌だ!」という方がおられるかもしれません。しかし自分が何もないところからスタートするのは至難の業です。習い事ならば、先生の言う通り、やる通りに真似をして行くことが近道なのです。そして基礎を作っていくわけです。ただし、これが「パクる」となると話は別です。たぶんこの「パクる」と「真似る」の境界線が曖昧になっているから、真似ることに抵抗があるのではないでしょうか。「真似る」には努力というものが必要です。お手本を参考にして自分なりのスタイルを確立するには、それ相当の努力を要します。一方で「パクる」は、自分で努力をせず、どこからか既にあるものをもってきて、そこには自分なりの工夫や付加価値をつけず、ただ自分のものにしてしまうという行為です。オリジナルよりも良いものになっていないどころか、オリジナルよりも粗悪になっていることが多いのです。これを「パクる」といいます。パクって良いことは一つもありません。しっかり真似して自分を磨いていきたいものです。
学校長 川合 一紀 心をコントロールすることは難しいけれど・・・
先週以来、所沢市の中学2年生が友人と口論になり、ナイフで刺してしまったという事件が、マスメディアに大きく報道されています。中学生のお子さんをもつ親御さんからすると深刻な問題ですね。本日の生徒朝会では、全生徒に向けてこのお話をしました。ニュースや新聞でしか分からないけれども、刺してしまった当人は、今限りなく後悔をしているだろう。日頃から仲の良かった相手に対して、ちょっとした感情の昂ぶりが、このようなことにつながってしまったとは、残念ながら後悔しても後悔しきれるものではない。しかし、冷静になって考えれば、大変なことをしたと心から後悔しているはずである。と言うような内容です。言うなればアンガーマネージメントがうまく出来なかったことになるわけです。アンガーマネージメントとは、大人の人にも有効な方法として「6秒間じっと黙って我慢すると、怒りのレベルが下がる」というものです。本校では、呼吸タイムを推奨しています。3秒間で吸って、2秒間止めて、5秒間で吐ききる動作は、正にアンガーマネージメントに使える手法です。人は誰でも怒りの感情がわき上がるものですが、それを上手くコントロールして、人とのつきあい方を丁寧にもっていくことこそ、今、学ぶべきことではないでしょうか。亡くなられた中学生のご冥福をお祈りいたします。
学校長 川合 一紀 誰がいますか
人は、元気な時はいいのですけれど、悩み事があったり困りごとがあったりすると人に相談したくなりますよね。人は悩みを打ち明けるだけで、人に話を聞いてもらえるだけですっきりするともいわれます。これはカタルシス効果といって、負の感情を手放すことで、脳内にセロトニンやドーパミンといった脳内物質が分泌され癒しの効果があるのだとか。勿論聞いてもらえるだけでもうれしいですが、できれば適切なアドバイスが欲しいといった方も多くいるでしょう。ではどんな方に相談しますか。信頼している人、英知に長けた人、経験豊富な人・・・ふっと誰かの顔が浮かんだ人はうらやましいです。そういう方が存在するわけですものね。しかし最終的には、心に訴えかける何かをもっている人に相談できることが理想的でしょうか。心を癒してくれる人というか安心感を与えてくれる人というのでしょう。そばにいてもらえるだけで幸せですよね。そういう方のアドバイスは、例え決定が多少間違っていても、「この人が言うのだから・・・」と聞いた本人が自分を納得させることができます。これは自己理解・自力解決の大きな手助けになるのです。なんといっても最後は自分の生き方です。その生き方を示唆してくれて、自らを納得させることができることほど幸せなことはないでしょう。そんな人に出会いたいし、自分もそんな人になりたいです。
学校長 川合 一紀 真理の探究
尾瀬の移動教室から戻ってきました。大きな事故もなく無事に帰ってこられたのは、生徒一人一人が互いを尊重しあい自我をちょっと我慢した成果であると思います。帰り際には、バスガイドさんから「すごく立派な生徒さんたちですね」とのお褒めの言葉もいただきました。ところで、自然の中では様々な動植物を見ることができましたが、面白いことに気づきました。生徒皆それぞれ言い分が違うのです。「どこそこで○○を見たよ!」「いや、それ何々だったよ」「違うよ、それ△△のはずだよ」。なぜこのように意見が違ってしまうのでしょうか。皆さんは「事実」と「真実」という言葉の違いをご存じですか。「事実」は起こった本当の出来事なのでただ一つです。しかし「真実」は、人それぞれが考える本当だと思っていることなので、複数あるといえます。決してうそを言っているわけではないのに、意見が食い違ってしまうのは個々人の見方に依存した真実があるからなのです。つまり、真実を複数集めて突き詰めていけば、一つの事実にあたるでしょう。これをべつの言葉で言えば「真理の探究」といえるでしょうか。真理は本来観えないものであり、それを探求することで観える人には観えるし、観えない人にはさっぱり観えないというもののようです。観えないものに積極的に興味をもち、探っていこうとする姿勢には共感します。ぜひ、真理を探求できる子になっていってほしいものです。
学校長 川合 一紀 |
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