最新更新日:2025/01/10 | |
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真似ることの意義
「学ぶ」という言葉は、「真似る」から「まねぶ」に転じ変化したと言われます。つまり始めは真似ることからスタートするのです。何事も模範となる人や物を真似ながら、徐々に自分のものにしていき、いずれオリジナリティーが発揮されるというわけです。皆さんの中には「人まねは嫌だ!」という方がおられるかもしれません。しかし自分が何もないところからスタートするのは至難の業です。習い事ならば、先生の言う通り、やる通りに真似をして行くことが近道なのです。そして基礎を作っていくわけです。ただし、これが「パクる」となると話は別です。たぶんこの「パクる」と「真似る」の境界線が曖昧になっているから、真似ることに抵抗があるのではないでしょうか。「真似る」には努力というものが必要です。お手本を参考にして自分なりのスタイルを確立するには、それ相当の努力を要します。一方で「パクる」は、自分で努力をせず、どこからか既にあるものをもってきて、そこには自分なりの工夫や付加価値をつけず、ただ自分のものにしてしまうという行為です。オリジナルよりも良いものになっていないどころか、オリジナルよりも粗悪になっていることが多いのです。これを「パクる」といいます。パクって良いことは一つもありません。しっかり真似して自分を磨いていきたいものです。
学校長 川合 一紀 心をコントロールすることは難しいけれど・・・
先週以来、所沢市の中学2年生が友人と口論になり、ナイフで刺してしまったという事件が、マスメディアに大きく報道されています。中学生のお子さんをもつ親御さんからすると深刻な問題ですね。本日の生徒朝会では、全生徒に向けてこのお話をしました。ニュースや新聞でしか分からないけれども、刺してしまった当人は、今限りなく後悔をしているだろう。日頃から仲の良かった相手に対して、ちょっとした感情の昂ぶりが、このようなことにつながってしまったとは、残念ながら後悔しても後悔しきれるものではない。しかし、冷静になって考えれば、大変なことをしたと心から後悔しているはずである。と言うような内容です。言うなればアンガーマネージメントがうまく出来なかったことになるわけです。アンガーマネージメントとは、大人の人にも有効な方法として「6秒間じっと黙って我慢すると、怒りのレベルが下がる」というものです。本校では、呼吸タイムを推奨しています。3秒間で吸って、2秒間止めて、5秒間で吐ききる動作は、正にアンガーマネージメントに使える手法です。人は誰でも怒りの感情がわき上がるものですが、それを上手くコントロールして、人とのつきあい方を丁寧にもっていくことこそ、今、学ぶべきことではないでしょうか。亡くなられた中学生のご冥福をお祈りいたします。
学校長 川合 一紀 誰がいますか
人は、元気な時はいいのですけれど、悩み事があったり困りごとがあったりすると人に相談したくなりますよね。人は悩みを打ち明けるだけで、人に話を聞いてもらえるだけですっきりするともいわれます。これはカタルシス効果といって、負の感情を手放すことで、脳内にセロトニンやドーパミンといった脳内物質が分泌され癒しの効果があるのだとか。勿論聞いてもらえるだけでもうれしいですが、できれば適切なアドバイスが欲しいといった方も多くいるでしょう。ではどんな方に相談しますか。信頼している人、英知に長けた人、経験豊富な人・・・ふっと誰かの顔が浮かんだ人はうらやましいです。そういう方が存在するわけですものね。しかし最終的には、心に訴えかける何かをもっている人に相談できることが理想的でしょうか。心を癒してくれる人というか安心感を与えてくれる人というのでしょう。そばにいてもらえるだけで幸せですよね。そういう方のアドバイスは、例え決定が多少間違っていても、「この人が言うのだから・・・」と聞いた本人が自分を納得させることができます。これは自己理解・自力解決の大きな手助けになるのです。なんといっても最後は自分の生き方です。その生き方を示唆してくれて、自らを納得させることができることほど幸せなことはないでしょう。そんな人に出会いたいし、自分もそんな人になりたいです。
学校長 川合 一紀 |
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