最新更新日:2024/06/28
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真理の探究

尾瀬の移動教室から戻ってきました。大きな事故もなく無事に帰ってこられたのは、生徒一人一人が互いを尊重しあい自我をちょっと我慢した成果であると思います。帰り際には、バスガイドさんから「すごく立派な生徒さんたちですね」とのお褒めの言葉もいただきました。ところで、自然の中では様々な動植物を見ることができましたが、面白いことに気づきました。生徒皆それぞれ言い分が違うのです。「どこそこで○○を見たよ!」「いや、それ何々だったよ」「違うよ、それ△△のはずだよ」。なぜこのように意見が違ってしまうのでしょうか。皆さんは「事実」と「真実」という言葉の違いをご存じですか。「事実」は起こった本当の出来事なのでただ一つです。しかし「真実」は、人それぞれが考える本当だと思っていることなので、複数あるといえます。決してうそを言っているわけではないのに、意見が食い違ってしまうのは個々人の見方に依存した真実があるからなのです。つまり、真実を複数集めて突き詰めていけば、一つの事実にあたるでしょう。これをべつの言葉で言えば「真理の探究」といえるでしょうか。真理は本来観えないものであり、それを探求することで観える人には観えるし、観えない人にはさっぱり観えないというもののようです。観えないものに積極的に興味をもち、探っていこうとする姿勢には共感します。ぜひ、真理を探求できる子になっていってほしいものです。

                    学校長  川合 一紀
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「好き」なのは心が開いているから

突然ですが、皆さんは、どんな人が好きですか。心の広い人、優しい人、話が面白い人、お金持ちの人、背の高い人、格好いい人、可愛い人、夢のある人・・・。人それぞれ理想の人は色々だと思いますが、よく考えると「一緒に居て安らげる人」というのがとても重要なポイントではないかと思うのです。一緒に居てイライラさせられる人というのは、たとえその人がどんなに魅力的な人であろうと「好きにはなれない」といったところではないですか。では自分のことを考えるとどうでしょう?自分は相手にとって「安らげる人」であるでしょうか。「好かれる」というのは、相手の心を開かせることです。つまり「好き」というのは自分の心が開いているということになります。お互いが、そういう関係であると安らげるのですね。でも、この『安らげる』という感覚の解釈も人それぞれですよね。自分の悩みをうち明け聞いてもらえると安心して安らげるとか、そばにいてくれるだけで安らげるとか、ともに共通の考え方を共有できると安らげるなどありますよね。子どもにとっては、親御さんが笑顔で、ただただそばにいてくれるだけで安らげるのだと思います。大人がそういう状態であるには、自分自身が心を開いて相手を好きになることでしょうか。


                       学校長  川合 一紀

経験から身につけたものは・・・

修学旅行が無事に終わりました。生徒たちは何を身につけて帰ってきたでしょうか。多くの人に触れ、人間関係の中からたくさんのことを学んだことと思います。帰りの電車の中でこんな光景を見つけました。生徒の一人が、混雑した中でご年配の女性に席を譲ります。するとその女性の方は「どこかへ行ってきたの?」と聞きます。その生徒は「京都へ修学旅行に行ってきました」と答えます。さらには自分の手に入れたお土産を披露し、楽しかった思い出を語り始めました。周りにいた生徒たちも笑顔で応対しています。とても微笑ましい光景でした。この子たちは日頃から心優しい一面を多く見せてくれますが、校外においても他人と積極的に会話し、人の優しさに触れることを楽しんいるように思います。人に優しくすると自分にもその恩恵が返ってくるのです。「情けは人のためならず」というわけですね。理屈でなく経験として身につけたことでしょう。充実した3日間でした。ご家庭でも土産話をたくさん聞いてあげてください。優しさを共有しましょう。


                   学校長  川合 一紀
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一生懸命やる姿がかっこいい!本気でやるから素晴らしい!

先日25日(土)に本校の第72回運動会が無事に終了しました。真夏日の天候の中、暑さに負けず一生懸命演技に取り組む生徒の姿に多くの方々の賞賛をいただきました。そして多くのご来賓や地域・保護者の方々にお越しいただきましたこと心から感謝申し上げます。
「一生懸命やる姿がかっこいい、本気でやるから素晴らしい」を合い言葉に取り組んでくれた生徒は、本当にかっこよく映りました。一般的に、これくらいの年齢の子供たちの中には、一生懸命にやることが照れくさくて、反発心からチャランポランにやる姿が見られます(本校の生徒にはあまり感じられませんが)。また一方で、形ばかり繕って心が置いてけぼりの姿勢もうかがえることがあります。ですから、練習の時点から「自分に嘘をつかず、本気の心をもって、何事にも真剣に取り組めば、自ずと一生懸命な姿になる」ことを伝えてきました。生徒たちは、この「心のこもった一生懸命な姿に多くの人は感動するのだ」ということを実感したことでしょう。このことは、これからの中学校生活のあらゆる場面に通用するものです。大きな行事のみならず、日常の些細な取り組みでも、心をもって接し一生懸命になれる自分を作っていってほしいと願います。

                   学校長  川合 一紀

夢を追いかけると人生が変わる

「夢を見る」というと、2つの意味があるように思います。1つは、夜寝ているときに夢を見ると言うこと、もう1つは人生設計の上で将来の夢を見ると言うように使われますね。一見全く違う意味のようにとれますが、夜見る夢も、自分の気になっていることや考えていることを主にレム睡眠中(浅い眠りのこと)に整理しているのだといわれます。つまり将来こうなったらいいなとか、こうなりたいなというような日頃考えていることが夢として現れるのですね。だから、どちらも自分の人生に少なからず関わっていることには違いはありません。「人生を幸せにするためには夢を語ること」と言われます。そうすると夢が現実になるというのです。にわかには信じられない話ですが、夢を語ると、そのことが自分の進むべき方向へ邁進するためのモチベーションになるというわけです。夢を語ることで自分を鼓舞し、繰り返すことで本当に現実化したような気にさせるのです。脳科学の世界でもある程度実証されている潜在意識へのインプットというものがあります。自分に言い聞かせていると、人の脳はそれが現実か空想かの区別がつかず、実現する方向へ人を駆り立てるというのです。大いに夢を語り、夢の実現に向けて追い続けてみてはいかがでしょうか。きっと心が豊かになり、人生が幸せになる、そう思いませんか。
♪ 人は誰でも夢見る〜、覚えているか夕べの、その夢を話してごらんよ♫
どこかで聴いたことのあるようなフレーズ〜・・・

                      学校長  川合 一紀

悪いこと、困ったことは「思わない」こと

「見ず聞かず言わざる三つのさるよりも、思わざるこそまさるなりけり」
これは良源(りょうげん)という人の言葉ですが「三つのさる」と聞けば、多くの方が日光東照宮の「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の彫刻を思い浮かべることでしょう。この猿の一生は八つの場面から成っていますが、実はこれは人間の理想の生き方について示しているのだそうです。両手で目・耳・口をふさいだ三猿は、子供時代に実践すべき生き方を表現しています。「純粋なときには悪事を見ざる、聞かざる、言わざるが良い」という教えを表しているのです。子供時代には、悪影響を及ぼす映像や情報は制限したほうが良いし、それは大人の役目でもあります。悪事に対して、三猿の教えを守ることは言うまでもありませんが、最も大切なことは、欲望や恐怖心といったものに意識を働かせない「思わざる」であると良源は続けているのです。つまり、たとえ悪事を見たり聞いたりしても、悪事を考えないことこそが大事なのです。考えなければ行動に移すこともありませんよね。「思わざる」ためには、三猿が目や耳を手で覆い隠すと同じように、悪事が近寄ってきたら、自分の心を手でそっと隠せばいいのです。心が悪に染まらないためには、他人に振り回されず、その時その場で最も良い判断を自分でして行動に移せる安定した心の持ち主でいようではありませんか。


                      学校長  川合 一紀

連休明けからの再スタート

10連休はどう過ごされましたか。旅行に行ったりレジャーを楽しんだりと有意義に過ごされたことと想像します。生徒たちの中には、部活動等に精を出し、ワンステップ上の大会を目指していたり、目的意識をもって過ごしたりした人は生活リズムも安定していたことでしょうから一安心です。しかし中には、就寝が遅く、朝寝坊の習慣が着いてしまったり、昼頃に起きるので朝ご飯を食べなかったりしていた人はいませんか。このことが延いては、学校リズムの崩れにもつながってしまうとしたら大変です。4月に始まってやや緊張気味の中で始まった1学期。しかし4月の1か月足らずでこの10連休ですから、気分も1か月前に逆戻りをしてしまう生徒もいるのですね。要は気の持ちようです。楽しい学校生活が待っている!友達が待っている!先生たちが迎えてくれるから大丈夫!と心をリセットしましょう。2週間余りで運動会です。その後2,3年生は修学旅行や移動教室と宿泊行事が控えています。体調は心の持ちようで変わるものです。さあ!今日から再スタートです!!
       
                       学校長  川合 一紀

夕方や吹くともなしに竹の秋

 これは永井荷風の俳句です。竹はこの時期、紅葉します。
親竹は、筍を伸ばすために一年間蓄えてきた養分を使い切り、葉が色褪せてしまうのです。竹が紅葉するこの時期を、日本人は紅葉に視点の軸を置き、竹の秋と表現しました。だから「竹の秋」は春の季語です。雑木林の木々が萌木色の新芽をだし、生命の息吹がもっとも勢いのあるこの時期に、竹はひっそりと秋を迎えます。春なのに、秋なのです。風もないのに一枚一枚落ちる竹の葉。小刻みにくるくる回りながら横滑りしてきます。その姿は、春の宴が終わったことを告げるシグナルのようです。中学校は義務教育最終段階です。中学校に入学した1年生もあっという間に3年生になり卒業します。中学3年生はこの1年で最後の栄養を蓄え羽ばたいて行くのです。しっかり成長した姿の陰には保護者の方や地域の方の並々ならぬ支えがあって春を迎えます。しかし保護者の方や地域の方々は、その役目を終え、ひっそりと秋を迎えるのですね。

                      学校長  川合 一紀

RAS効果とは!

脳科学研究の中に、RASという神経系の発見があります。
RASとはReticular Activating System の略語で脳幹から放射状に出た神経細胞ネットワークの網目状になった部分を言うようです。このRASは意識の選抜能力をもつ「情報の門番」ともいうべき存在で、外界から入ってくる情報を「これはいらない」「これは必要」と取捨選択しているというのです。例えば電車の中で本を開きます。内容が面白くワクワクして読んでいると、どんどんと周りの音が耳に入らなくなっていき、ついには自分の世界に入り込み、危うく乗り過ごしてしまったなんて経験はありませんか。まさにこれがRAS効果です。RASが必要な情報(楽しみな小説)だけを招き入れ、その他の雑音を「余計なもの」として排除していくから生じる現象のようです。
なぜこんな話をするかというと、プラス思考で物事を考えていただきたいと思うからです。RASは、物事の善悪を判断できません。だから皆さんが「体調が悪い」「私はだめな人間だ」などと思えば、そういった情報ばかりを無意識のうちに集めていきマイナス思考の情報ばかりを溜め込んでいくというわけです。
「ダイエットをしよう」と心がけます。しかし心の片隅で「今回も続かないのでは・・」と思った瞬間から、ケーキや甘いものの広告がやたらに目につくというわけです。ですから常にプラス思考で物事をとらえる楽天家でいこうではありませんか。生徒にもそういう心持ちでいてほしいと願います。私は自分にも言い聴かせています。

                       学校長  川合 一紀
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