教育目標
人間尊重の精神を基調として、心身ともに健康で豊かな人間性と向上心を培い、時代の変化に主体的に向き合い、多様な文化や考えを認め尊重しながら、自ら考え判断し、主体的に行動することができる、よりよい社会の創り手としての資質・能力の基礎をバランスよく身に付けた児童を育成する。
○よく考える子 ◎思いやりのある子 ○じょうぶで元気な子
目指す学校の姿
学校・家庭・地域が「チーム学校」となって児童の育成を目指す。
児 童…「学校が楽しい、勉強大好き」
保護者…「信頼できる、通わせてよかった」
地 域…「誇りをもって、応援したい」
教 師…「教えがい やりがいがある」
目指す児童像
教育目標の達成に向けて以下のような児童の育成に努める。
○よく考える子 …主体的に考えて課題を探究する児童の育成
◎思いやりのある子 …規範意識をもった人に優しい児童の育成
○じょうぶで元気な子…心身の健康を促進して集団へ積極的にかかわる児童の育成
教育目標の実現に向けて
【学習指導】
(1)協働的に学習を成り立たせるユニバーサルデザインのルールや環境づくり
〇学習規律「池三のよい子の一日」と聞き方・話し方「あいうえお」の徹底
〇授業の構造化と板書やノート指導の充実
- 授業における目標、手立て、評価の明確化(指導と評価の一体化)
- 「池三スタイル」…本時の課題・ねらい→自分の考え→友達の考え→まとめ・学びの振り返り
- 「め」「も」「じ」「ま」などのカードを活用した板書による視覚化→分かりやすい授業
(2)カリキュラムマネジメントによる授業改善
○研究主題『友達とよりよく問題解決しようとする児童の育成』(令和3・4年度豊島区研究指定校)
主体的・対話的で深い学びを目指す授業改善の4つの視点
- 対話…教科や単元を貫く対話力、対話の対象「自己・友達・題材」と形態「対面・ICT活用」
- 思考…問題解決に必要な思考スキル、適切な思考ツールの活用
- 評価…適切な自己評価と相互評価による自己調整力の育成、ルーブリックの活用
- 表現…学習の経過や成果を言語や活動、作品などで伝える工夫
○秋田県能代市立渟城西小学校との教育連携事業(令和3・4年度)
- 能代市の授業実践から学ぶ「授業の基礎基本」と「対話による納得解への過程」
- 池三小の研究成果とICT活用の実践例の紹介
- ICT活用を活用した教員間の交流と児童間の交流
(3)興味・関心を高め、対話や思考を向上し、表現の方法を拡大するICT機器活用の工夫
〇ICT機器(タブレットPC、実物投影機等)の効果的な活用
- 資料提示、調べ学習、写真や動画による記録や観察
- 学び合う場としてのコミュニケーションツール
- 学びの記録や自己評価・相互評価のポートフォリオ
〇プログラミング教育の推進
- 情報技術の基盤であるプログラミングの働きや利点を知る
- プログラミングを活用して身近な問題の解決方法を提案し、社会参画への態度を育む
- 各教科等でプログラミング的思考力を育むための教育活動を計画的に実施
(4)個別最適な学び(指導の個別化と学習の個性化)へのアプローチ
〇算数習熟度別指導の充実
- 3〜6年生で3学級4展開(2学級3展開)…基礎・個別支援、教科書・標準、自力解決・発展
- 習熟度に応じた指導(指導の個別化)に学習スタイルに応じた指導(学習の個性化)を加味
○理科専科や理科TTとの連携による問題解決的な学習や個別指導の充実
- 3〜6年生で2時間の専科、5・6年生でTT→実験や観察の質の向上、対話や思考の補助
- 予想と仮説→実験の計画と実行→結果の整理→検証と考察→学びを生活に生かす工夫
○家庭学習の充実
- 発達段階的な配慮と全校での共通理解(ドリル型→探究型)
- クラスルームの活用
(5)地域人材や専門家を活用した本物や本質に触れる体験学習
〇地域の人材や資源、保護者と連携した学習活動
- 学校2020レガシー、伝統文化教育、情報モラル教育、豊島ふるさと学習、キャリア教育、障がい者理解教育を各教科等へ教科横断的に関連付けた効果的な指導
- 環境教育(SDGsの17の目標)を発達段階的に指導計画へ位置付け、「都市型環境保全」、「地域連携」、「交流及び共同学習」を3本柱として重点化…『いつでも、どこでも、だれとでも』
○学校図書館司書との連携による読書活動の推進
- 教科領域におけるICT機器と学校図書の利点を生かした活用
- 図書館司書や公立図書館との連携、年度当初の図書館利用指導の実施
- 読書月間、全校統一読書カードの作成と活用
【生活指導】
(1)基本的生活習慣や生活規律の定着
○「池三のよい子の一日」や「池三の遊びのきまり」の児童と教員の共通理解、家庭の協力依頼
- きまり(校則)の意義…お互いの権利を守る、気持ちの良い集団生活を送る、学習に集中する
- コロナ禍での健康及び衛生管理と
- あいさつ指導の充実…登下校時や来客への挨拶促進、授業の始めと終わりの挨拶の統一
- 「池三SNSルール」の徹底、及び講師などを活用した情報モラル教育の充実
2)人権意識の高揚と思いやりの心の育成
○自分の大切さとともに他人の大切さを認める心の育成、「人権週間」の取組充実
- 自分がされて嫌なことを人にはしない、自分がしてほしいことを人にしてあげる
○いじめの未然防止と早期発見、早期対応
- 道徳授業での重点化、いじめ防止プログラム、人権教育プログラムの活用による授業実践
- 児童相互のかかわりを促し、豊かな心を育む「ふれあい月間」の取組充実(6・11・2月)
- 学校生活振り返りアンケートの年3回の実施、いじめ防止自己点検シートの活用
- いじめ防止対策委員会の定期的かつ臨機応変な組織的な取組
- 年2回の心理検査(i-check)の学級経営への積極的な活用
(3)体罰等によらない学校づくりの決意
○児童に寄り添い、児童の立場で考える生活指導
- 問題行動への指導原則(複数対応、ペナルティではなく理解による行動変容、家庭との連携)
- 教員間のコミュニケーション(一人で抱え込まない、日頃の意思疎通、助け合いの風土づくり)
(4)不登校に対する迅速な対応
○登校支援シートづいた組織的で迅速な不登校対策の実施
- 登校しぶりや不登校の発生から3日以内の具体的対応
- 不登校対策委員会の定期的かつ臨機応変な組織的な取組
- 長期的な不登校には関係機関への協力依頼
(5)スクールカウンセラーとの連携強化
- 緊急対応や継続的な教育相談(相談しやすい体制づくり)
- 5年生の全児童面接の実施、教員との連携、関係機関との連携
(6)危機管理と安全指導
○地震や火災等に対する自律した避難行動の育成
○交通安全指導の充実…警察署と連携した交通安全指導、自転車安全教室、登下校時の守り
○校内事故の見える化…統計の活用、マップ及びそれらを活用した指導
○関係委員会(保健安全、運動、給食等)が中心となった児童主体の安全への取組を推進
○体育科授業や休み時間の安全指導及び管理…けがの防止
【特別活動】【進路指導】
- 遊びの工夫や児童会活動による人間関係の育成
- 心を育てる学校行事の推進
- 善悪の判断をもった自己の生き方の確立
- 学校や地域の伝統文化に学び、愛校心と地域愛の育成
- 一人一人が役割をもち、責任感、集団・社会の一員としての自覚、自己有用感の獲得
- 互いのがんばりを励まし合ったり、よさを認め合ったりする活動の推進
- 学校生活を振り返り、学級・学年・学校をよりよくするための実践的な取組
- よさや個性を発揮する場の意図的な設定
- いじめのない学校づくりに向けた代表委員会等の児童による取組の推進
- 異年齢縦割り集団の交流を通したかかわり体験の充実によるキャリア発達
- キャリアパスポートを活用した自己肯定感の土壌づくり、向上心や個性伸長の育成
- 豊かなかかわりを促す体験的な活動と地域・関係諸機関等との連携(5年保育園交流等)
- 福祉体験(4年補助犬体験等)やパラスポーツ体験(5年車いすバスケットボール、6年パラバレーボール等)を通した障がいの有無を超えた共生的な精神の育成
- 特別支援学級と通常学級との交流を通した豊かな人間関係の育成
- 学校レガシー2020を通して、お互いの文化を認め尊重する態度の育成
- 道徳科との関連を図った経験と実践を踏まえた指導の充実
【道徳教育】
(1)道徳科授業の充実
○道徳の授業における教科書の活用、評価の充実、体験や経験を生かした指導
- 道徳的価値を理解したり、自己や物事を多面的・多角的に見つめたり、道徳的心情を深める発問の工夫⇒考え議論する道徳
- 目的を明確にした話合いとそのための学習環境・形態の工夫(考えを出し合う、まとめる、比較する等、座席の配置、形式や形態の工夫)
- 道徳のノートの活用と板書の充実(考えを深める、自己を見つめ直すための書く活動の充実)
- 表現活動の工夫(動作化、役割演技、追体験等)
○各学年による道徳の交換授業の実施
(2)各教科・領域等全教育活動における関連を図った指導の充実
○全体計画及び年間指導計画による指導と研修の充実
- 教科領域等における道徳教育及び、各教科や領域の内容や活動との関連を図った指導の充実
- 教科等の特質に応じた指導、体験を振り返り道徳的心情を深める、道徳的実践の場としての体験
【体育・健康教育】
(1)保健指導の充実
○保健領域の学習の充実(学びを生活に生かす取組、問題解決的な学習展開、データの活用)
- 歯と口腔の健康に関する教育プログラムの推進(給食後の歯磨き、位相差顕微鏡の活用)
- 6年生のがんに関する教育の授業実践
○担任、養護教諭、栄養士、学校医・薬剤師との連携した取組の推進
(2)体育学習の充実と運動の日常化
○体育科指導の充実(個に応じためあて、運動を促す場の工夫、学習カードの活用等)
- 運動能力テストに基づく体力向上の方策の検討(個票の活用、結果の経年分析→体育科や日常的な取組の具体化)
- 体力向上に向けた「体育朝会」「マラソン月間」「長縄集会」などの実施
- 運動の日常化を図る「池三体力向上カード」活用した取組の充実
- 休み時間の運動や外遊びの日常化、運動委員会によるイベントなどの充実
(3)食の楽しさの体感と食への関心の喚起、食育指導の充実
○各教科・領域等における計画的な食育指導の充実(給食、生活、学活、総合等)
- 配膳方法や片付け方の共通理解
- 献立や給食掲示物、昼の放送の充実
- 食の楽しさの体感と食への関心の喚起する「学校レガシー2020給食」などの取組
【特別支援教育】
(1)学習におけるインクルーシブ教育の拡大
○児童の交流及び共同学習
- 合理的配慮のもとで児童の発達段階と特性に応じた通常学級の学年行事及び教科学習への参加
- 通常学級での障がい理解の授業実践
- 特別支援学級での交流
○特別支援教室と学級担任の連携による個別支援
- 巡回指導教員及び専門員と学級担任の情報共有、保護者との共通理解
- 通常学級での障がい理解の授業実践
- 巡回指導による個別指導と小集団指導の成果を生かせる学級経営の工夫
(2)特別支援教育の推進
○保護者、地域、関係機関との連携を深める情報発信
- 学校だよりや学級だよりで児童や保護者へ教育相談日を周知
- 特別支援教育の事例や効果
○校内委員会による特別支援教育の推進
- 学習や生活への不適応(困り感)がある児童のニーズを定期的に把握し、支援の方針を提案
- スクールカウンセラーの参加による情報共有
○子どもスキップとの連携推進…情報を生かした学級経営及び組織的取り組み
学校運営と人材育成
(1)高い指導力に向けた研鑽と豊かな人間性の修養
○校内での研究や研修への積極的な参加、自己の専門とする教科や領域の自己研鑽
- 東京都教育センターの研修、区小研への参加と職場への情報提供
- 様々な分野への関心、好奇心、探究心をもつ(新聞、読書、ネット等、情報のバランスに注意)
(2)児童一人一人を大切にする声かけの励行と児童理解に努める指導の実践
○1日に1回は全員に声かけ
- とくに集団への不適応や学習での困り感のある児童には、声かけや称賛をこまめに行う
- 「できて当たり前」ではなく、「できて良かったね」→肯定的評価の積み上げ
(座っているね、前を向いているね、黙っていられたね、教科書を開いているね、ノートを書いているね…)
(3)校務分掌組織を生かした学校運営
○学校経営方針(学校目標)→学年目標→週案の提出と記録
○校務分掌による適切な役割分担
- 職層間の確実かつ速やかな「報告、連絡、相談」による情報共有と課題解決の実行及び確認
- 各学年や分掌等の主任を中心とした運営→主任による進捗状況の把握とOJT
- 起案の手順と分掌のデータ、文書、資料の整理と保存及び活用
(4)服務の厳正
○安全管理の徹底(アレルギー対応、プール等の施設管理、水泳指導の安全確保等)
○服務事故の防止(体罰・暴言等及び不適切な行為、クラスルームの誤操作による情報事故等)
- 定期的な研修、複数での指導、教職員間の声かけ、職場を守る意識、ダブルチェック
(5)地域や家庭と連携した学校づくりへの強い参画意識
○学校改善につなげるカリキュラムマネジメントの推進
- 保護者アンケートや児童アンケート(i-check)によるデータ分析
- 教職員の自己評価の結果に基づく学校運営連絡協議会での学校評価
(6)ライフワークバランスの推進
○効率的で計画的かつ確実な校務遂行
- 校務支援システム(C4th)の有効活用による印刷物作成と会議の時間短縮
- 出退勤管理システムの改善(予定)→自己の勤務時間の把握、休暇申請のオンライン化
(7)学校予算の有効活用の推進
○時間(働き方)と経費(税金)及び資源(環境)の節約…学校も持続可能な社会を目指す一員