3月19日(木) 第62回卒業式が行われ、135名の卒業生が巣立ちました。ご来賓に教育委員 清田明様をはじめ、多くの方にご臨席いただきました。どうもありがとうございました。
第62回の卒業生135名の皆さん、卒業おめでとうございます。
この佳き日にあたり、ご多用の所、豊島区・豊島区教育委員会より教育委員 清田 明様をはじめ、日頃、本校に何かとご理解、ご援助を賜っております大勢のご来賓の方々のご臨席をいただき、盛大に卒業式を挙行できますことは、誠にありがたく、本校職員一同と共に厚く御礼申し上げます。
そして、保護者の皆様方にも ご列席いただいております。本日は、お子様の卒業式、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。この三年間、PTA活動等を通してお寄せくださいました本校へのご協力・ご支援を深く感謝いたします。
さて、卒業生の皆さん、先ほど、一人一人にお渡しした卒業証書は、中学校の全教育課程を修了したと同時に、九年間の義務教育を終了したことを証明するものです。今、卒業の式典にあたり、「感謝の気持ちを大切にしてほしい」ということを話したいと思います。
義務教育を終えた今、「自分は一人で成長したのでない」ことは理解できていると思います。九年間の長い間、家族の温かい励まし、地域の方々のご協力、先生たちの指導があって、学力の向上や、心身の健やかな成長をすることができたわけです。多くの方々に支えられてきた成長に感謝してほしいと思います。
人間は互いに助け合い、協力し合って生きています。この互いの助け合いや協力を根底で支えているのは、互いの感謝の心です。その意味で、感謝の心は、潤いのある人間関係を築く上で欠かすことのできない大切なものです。感謝の心は、他の人が自分のことを大切に思ってくれていることに触れ、相手の行為をいわば「心の贈り物」としてありがたいと感じたときに起こる人間の自然な感情です。
思春期は、自立心の強まりとともに、日々の生活の中で自分を支えてくれている多くの人の善意や支えに気付く一方で、感謝の気持ちを素直に伝えることが難しい時期でもあります。
例えば、自分が困ったときや悩んでいたときに助言してもらったり、具体的に支援してもらった場合には、すぐに感謝の気持ちを伝えることができますが、自分の存在に深くかかわることになると、言葉や行動としてうまく感謝の気持ちを表現できないこともあります。感謝の気持ちをうまく表現できないことがあるかもしれませんが、相手に伝えるために、言葉や態度で示す努力をすることが大切です。
自分の心の中にある感謝の気持ちを素直に表現し、それが相手の心に届くことによって潤いのある人間関係が築かれるものだからなのです。相手の善意に対して感謝の気持ちを言葉や態度にして素直に伝えようとする心が、今、自分が相手に対して何ができるのかを考えさせます。それが自分と相手との心の絆をより強くするものとなるのです。
今日は、家に帰ったらまずもって、ご家族に義務教育終了の感謝の気持ちを言葉で伝えてほしいと思います。
そして、これからも「感謝の気持ち」を大切にしていって欲しいと願います。
卒業生の皆さん、三年間の中学時代、様々な思い出があるでしょう。私は皆さんと二年間のお付き合いでしたが、この間に、皆さんの中学校生活の集大成をみることが出来ました。修学旅行では、計画にもとづいて自主的に行動する姿をみることが出来ましたし、生徒会活動や部活動、運動会、学習発表会の行事を含め、学校生活すべての中で、最上級生としての自覚をもち下級生をリードし、62年目を迎えた本校のよき伝統を引き継ぎ、前進させてくれました。私からも皆さんに感謝の気持ちを表したいと思います。「どうもありがとうございました。」
皆さんは、本日、池袋中学校を卒業します。池袋中学校の卒業生であることに自信と誇りをもってこれからの人生を切り開いていってください。また、卒業生として、地域に生活する者としてこれからも池袋中学校を応援してください。
卒業生諸君の今後の健やかな成長を祈念し、限りない前途を祝し校長式辞といたします。