最新更新日:2024/05/20
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色即是空

 クレヨンしんちゃんの家の床の間には、「色即是空」の掛け軸がある。ご存じでしたか?
 この「色即是空」(しきそくぜくう)とは、般若心経に語られる仏教用語の一つです。これは「この世にある一切の物質的なものは、縁起によって存在しているだけで、固有の本質を持っていない」という意味です。
 く〜!難しいですよねえ。もう少しわかりやすく説明しましょう。「色」とは、私たちの目に見えるもので物質的な存在を意味します。「空」は実態がないことや何もないことを意味します。でも本当は、量子力学の分野では、目に見えないから何もないというわけではないのだと科学的に証明されています。つまり、ここでの「何もない」とは、物体が存在しないことではなく、全てのものは移り変わっていくため、本質的には実態がないという意味で使われています。う〜んと簡単に申し上げれば「形あるもので、変化しない変わらないというものはないのだよ」といっているわけですね。
 「即是」(そくぜ)とは、同じという意味ですから、我々のよく使う等号(=)に置き換えできます。だから書き換えると「色=空」。こう書くと何となく分かるでしょうかね。目に見えるものは、たまたま形をなして目に見えているだけで、また原子レベルでバラバラとなって違うものに変わることもある。だからいつまでも同じ状態にはないのだ。目に見えないけど、全く何もないというわけではないのだ、実態がないというだけなのだ。という深い意味があるのですねぇ。
 ところでなんでクレヨンしんちゃんの家の床の間にはこれが飾ってあるのでしょう?家訓ですか・・・。

                     学校長  川合 一紀

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森林限界

 昨日、北京オリンピックが閉幕しました。話題に事欠かない大会でしたが、名場面も数多く興奮と感動を味わい、選手の皆さんの競技に取り組む真摯な姿勢に心打たれました。

 さて今日は、ちょっと前にネットでトレンド入りした言葉を借りてきての話題です。

 「森林限界」(しんりんげんかい)とは、標高が高いところなどでは、気温や水の不足の関係から高木が生育できないようなギリギリの標高ラインを言うようです。おおむね標高約2400mほどだそうで、富士山に例えると五合目付近だとか。実はこの言葉は、将棋の第71期ALSOK杯王将戦で勝利を収めた藤井聡太さんがインタービューで語った言葉。会見の中で「富士山でいうと藤井さんは今どのくらい登っているか」という質問に、「将棋はとても奥が深いゲーム。どこが頂上なのかも全く見えないので、森林限界の手前というか、まだまだ上には行けていないのかなと思います」と回答したことで話題となりました。
 ちなみに約500年後くらいには、富士山の森林限界は2800mくらいにまで上がると言われています。これも温暖化の影響でしょうか。500年後の「王将」の称号は誰の手に・・・。


                     学校長  川合 一紀

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人生において・・・

 今、北京では冬季オリンピックが開催されていますね。北京と東京では1時間程度の時差ですから、あまり夜更かしをせずに見ることができますね。
多くのトップアスリートが全力を尽くして取り組む姿は、夏に行われた東京オリンピックのとき同様に、心からの感動を呼びます。
 そんな中で、皆さんもご存じのように、フィギアスケートの羽生結弦選手は、前人未到の4アクセル(4回転半ジャンプ)に挑みました。結果は残念ながらメダルには届かなかったわけですが、羽生選手はインタビューで「報われない努力もあるんだな」とつぶやいたのです。しかしその後のインタビューでは続けて「あれが僕のすべてです。自分としては最高のジャンプでした」とも述べていました。この羽生選手の言葉にぴったり合う著名な方の有名な言葉があります。それは「人生において成功は約束されていない。しかし成長は約束されている」というものです。羽生選手の行ったスケートを例にとれば、4回転半ジャンプは努力したけれど成功しなかった、その意味では努力が成功につながらなかったから報われないと感じたのかもしれません。しかし羽生選手としては最高のジャンプといえるほどまでに近づけたという成長をつかんだのでしょう。

 「人生において成功は約束されていない。しかし成長は約束されている」。だからどんな努力も成長という点では、必ず約束されているのです。
 努力が自身を裏切らなかったと一番分かっているのは羽生選手自身なのだと思います。

                   学校長  川合 一紀

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パンドラの箱

 皆さんは「パンドラの箱」という言葉をご存じかと思います。「パンドラの箱」には、災いが入っていることから、「関わってはいけない、触れてはいけないもの」や「実行すると何が起きるかわからないもの」を例えるときに使いますね。このパンドラとは、そもそもギリシャ神話に出てくるパンドーラーという女性のこと。神話を紹介しますと・・・

 最高神であるゼウスは、神のプロメテウスに命じ、自分と同じ形をした生き物を作らせ、命を吹き込みます。これが私たちの先祖となる「人間」でした。最高神ゼウスはプロメテウスに、人間に色々な生きるための知恵を授けるよう命じましたが、天地創造の力も持つ火だけは渡さないよう禁じていました。しかし人間と接しているうちに、人間を愛するようになっていったプロメテウスはその禁を破って人間に火を渡してしまいます。怒った最高神ゼウスは、プロメテウスを岩に磔(はりつけ)にし罰を与えます。さらに人間にも罰を与えるため、男性しかいなかった人間の世界に、美しい女性を作り送り込みました。これが「パンドーラー」です。パンドーラーはプロメテウスの弟であるエピメテウスの元に送られます。エピメテウスはパンドーラーの美しさに惹かれ、彼女を妻にします。あるときパンドーラーは「絶対にこの箱だけは開けてはいけない」といわれていた箱を、持ち前の好奇心から開けてしまいました。その箱の中には、人間を苦しめる、病気やうらみ、妬み、憎しみ、盗みや悪巧みなど、この世のあらゆる厄災が閉じ込められていたのです。つまり「悪」と呼ばれるものがパンドーラーが開けた箱から飛び出し、人間たちの間に広がってしまったのでした。
 このお話には諸説ありますが続きがあります。パンドーラーは慌てて箱を閉めますが、ほとんどの「悪」が出てしまいました。しかしよく見ると箱の隅に「エルピス(希望)」だけが残されていて、人間には「希望」がもたされたのでした。よく出来たお話ですよね。今の世の中を見渡しても、災厄だらけだと嘆かれる方も多いことでしょう。しかし希望があるからこそ人間は前を向いて先に進めるのだと言っているのかもしれませんね。

 ところで、皆さんは「パンドラの箱」を開けてしまったことはありますか?

                    学校長  川合 一紀
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1年生保健講話が行われました

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保健委員会の生徒たちが、アンケート結果をもとにスライドを使ったり、実際に家で布団に入ってタブレットを使っている演技などを行いながら生活について話をしました。
また、学校医の郷家先生から歯の大切さについてと田村先生から予防接種について話を聞きました。
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