最新更新日:2024/06/02
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パンドラの箱

 皆さんは「パンドラの箱」という言葉をご存じかと思います。「パンドラの箱」には、災いが入っていることから、「関わってはいけない、触れてはいけないもの」や「実行すると何が起きるかわからないもの」を例えるときに使いますね。このパンドラとは、そもそもギリシャ神話に出てくるパンドーラーという女性のこと。神話を紹介しますと・・・

 最高神であるゼウスは、神のプロメテウスに命じ、自分と同じ形をした生き物を作らせ、命を吹き込みます。これが私たちの先祖となる「人間」でした。最高神ゼウスはプロメテウスに、人間に色々な生きるための知恵を授けるよう命じましたが、天地創造の力も持つ火だけは渡さないよう禁じていました。しかし人間と接しているうちに、人間を愛するようになっていったプロメテウスはその禁を破って人間に火を渡してしまいます。怒った最高神ゼウスは、プロメテウスを岩に磔(はりつけ)にし罰を与えます。さらに人間にも罰を与えるため、男性しかいなかった人間の世界に、美しい女性を作り送り込みました。これが「パンドーラー」です。パンドーラーはプロメテウスの弟であるエピメテウスの元に送られます。エピメテウスはパンドーラーの美しさに惹かれ、彼女を妻にします。あるときパンドーラーは「絶対にこの箱だけは開けてはいけない」といわれていた箱を、持ち前の好奇心から開けてしまいました。その箱の中には、人間を苦しめる、病気やうらみ、妬み、憎しみ、盗みや悪巧みなど、この世のあらゆる厄災が閉じ込められていたのです。つまり「悪」と呼ばれるものがパンドーラーが開けた箱から飛び出し、人間たちの間に広がってしまったのでした。
 このお話には諸説ありますが続きがあります。パンドーラーは慌てて箱を閉めますが、ほとんどの「悪」が出てしまいました。しかしよく見ると箱の隅に「エルピス(希望)」だけが残されていて、人間には「希望」がもたされたのでした。よく出来たお話ですよね。今の世の中を見渡しても、災厄だらけだと嘆かれる方も多いことでしょう。しかし希望があるからこそ人間は前を向いて先に進めるのだと言っているのかもしれませんね。

 ところで、皆さんは「パンドラの箱」を開けてしまったことはありますか?

                    学校長  川合 一紀
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1年生保健講話が行われました

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保健委員会の生徒たちが、アンケート結果をもとにスライドを使ったり、実際に家で布団に入ってタブレットを使っている演技などを行いながら生活について話をしました。
また、学校医の郷家先生から歯の大切さについてと田村先生から予防接種について話を聞きました。

一期一会(いちごいちえ)

 皆さんは一期一会という言葉をご存じでしょうか。一期とは一生という意味、一会とは一回限りの出会いという意味です。つまり一期一会とは、一生に一度限りの出会いという意味です。もちろん、本当に一度だけしか会うことができなくて、もう二度と会うことのない人もいるわけですが、ここでいう一期一会の本当の意味は、毎日会う友達や同僚も、家に帰れば迎えてくれる家族の人も、その時その瞬間の出会いは一回限りであり、同じ出会いは決して繰り返されることはないということなのです。
 毎日顔を合わせていても、昨日の相手と今日の相手は違う。1日たてば、昨日の出会いをもう一度繰り返すことはできません。一期一会という言葉の真の意味は、同じ人との出会いであっても、その瞬間の出会いは1回限りであるのだから、その1回1回の出会いを大切にしようという意味なのです。

 この一期一会ということを大切にすると、他者に対しての感謝の気持ちが生まれます。あなたに会えて良かったと思える心。相手と出会ったからこそ、今の自分があるわけなのです。
 そして時間を大切に感じるようになります。一瞬一瞬がすぐに過去になってしまうわけですから、今この時間を大切に生きるようになります。過去よりも現在が大切なのだと気づくことでしょう。過去をいつまでも思い返し、自分は今までこうだったから駄目だなんて思う必要はないのです。それは過去のこと。今から新しい自分に出会えることも一期一会です。
 今、あなたの隣にいる仲間や家族、恩師との出会いは、本当に貴重な出会いなのですよ。相手に感謝し相手を大切に思う心が芽生えたのなら、それはとても貴重なものです。人間として、ひとつ成長したことになりますよね。


 今日の朝礼では、こんな話を生徒たちにしました。

                     学校長  川合 一紀

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豊島区連合作品展2

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技術家庭科の作品です。

豊島区連合作品展

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1月21日から24日まで旧真和中学校体育館で連合作品展が行われ、書写、美術、技術家庭の作品が出品されました。

人生の11時台

 ホタルの森に、壊れていないのに11時59分で針が止まっているふしぎな時計台があった。時計台に住む偏屈じいさんのチックタックは、それでも毎日歯ぐるまの手入れをしている。あるとき、孤児院に新しくやってきたニーナが、チックタックの時計台に遊びに来るようになった。チックタックとニーナはそこでたくさん話しをした。あるとき、ニーナはある秘密をチックタックに告げた。
 夜になると、鐘の音で目をさましたホタルたちが一斉に輝きだす。そして幻想的な風景を創り出し、まるで星空の中にいるようになる。ふたりは「夜の12時に鐘の音を二人で聴こう!」と約束した。その三日後、悲劇はとつぜんやってきた――。

 これは、西野亮廣さんの作品である「約束の時計台」という絵本のお話です。西野亮廣さんといえば、「えんとつ町のプペル」で有名になりましたね。今回の「約束の時計台」というお話は6作目だそうですが、構想に5年以上もかけたのだとか・・・。西野さんは、お話のポイントである時計について次のように語ります。

 時計は、1時間に一回短針と長針が絶対重なるが、11時台だけは絶対に重ならない。短針が逃げ切って、次に重なるのは12時。12時の鐘がカランとなるということは、すでにすごい物語がある。大きいことを成し遂げる前は、報われない時間、11時台が結構あるんだなあ、と。

 人生は順風満帆とはいかないもの、人生の11時台を見つめ直し、腐らず諦めずに挑戦して欲しいと言っています。


                      学校長  川合 一紀
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師匠

 3年生はいよいよ受験真っ盛りの時期に入り、緊張感も最高潮といった雰囲気にあります。そこで卒業期を迎えるにあたり、将来、社会に出て自分を磨くときに大切なことを一つお伝えしようと思います。
 それは師匠を見つけるということです。師匠というと感覚的には弟子入りしたり、古いしきたりのある職業に就いたりしたときと思いがちです。
 もう少しわかりやすく言えば、「この人から学びたい!」という「教えを乞いたい人」のことを指します。最近ではメンターという言い方もしますね。こういうメンターを見つけることです。そして直接的に教えてもらうこと。これを「直伝」と言いますね。何かの技術を身につけセンスを磨くためには、この方法が最も有効であると言われます。しかし職場や学校・置かれた環境によっては「私の周りには、そんな師匠となるような人はいないなあ・・・」という場合もありますね。そんなとき、よく皮肉な意味合いで使われる「反面教師」という言葉があります。
 「反面教師とは、多くの場合、「こうなってはならないなあという人を見つけて悪い見本として自分を戒める」という意味で使われます。
 しかしこの言葉を誤解してはなりません。反面教師の本来の意味は、「他人の中にある欠点は、必ず自分の中にもある」ということに気づかせてくれることをいっているのです。この言葉を本来の意味で使ったとき、我々は人を「裁く」という過ちから逃れることができます。自らの姿を映しだす鏡として使うことができるのです。
 
「他人の中にある欠点は、必ず自分の中にもある」もし我々がこのことを素直に受け留めることができたなら、我々は最高の師匠に巡り会うことでしょう。

                    学校長  川合 一紀
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人生において大変な時は3度しかない

 今日は始業式でした。例年に比べて長い冬休みだったせいか始業式は11日。すでにお正月気分もどこかへ行ってしまいましたか。
 ところで「1年の計は元旦にあり」というように、1年の始まりにこの先の計画をしっかり立てることは大事なようです。しかしこの言葉、もう少し大きな意味で捉えてみたいと思います。
 昔は、1年間を無事に過ごすこと自体が大変な時代もありました。ですから初詣は、12月31日の24時を超えた時点で、1年間無事に過ごせてよかった、神様に感謝しようという思いで初詣に向かったと言われます。つまり生きるということに精いっぱいだった時代は、生きていることにまず感謝するというものでした。この「生きる」ということを考えたとき、ある高名な方の言葉を借りれば「人生において、大変な時というのは3度しかない」と言われます。
 まずは、生まれ出るとき。母親の胎内で安心していた生命は、この世の中に出て苦難に会うことがわかっていても誕生するわけですね。つまり最初の「大変な時」なわけです。そして最後は、人生を全うしたときの「死」を迎えた場面。この2度の「大変な時」を除いた残されたもう1回の「大変な時」とはどんな時なのでしょうか。おそらく人それぞれ違うでしょう。でも大事なことは「この苦難が、まさに残りの1回なのか」「いやいや、まだまだ大変な時があるはず!この苦労は大した問題ではない」と様々な節目で、生きることへの前向きな思いを奮い立たせることができるかどうかなのではないでしょうか。
 人生において、本当に大変な時は3度しか訪れない、という言葉を、1年の初めに念頭に置き、「1年の計は元旦にあり」と取り組んでみてはいかがでしょう。今日の始業式では、生徒たちにこのような話をしました。

                     学校長   川合 一紀
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3学期始業式

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始業式を行いました。
3学期もよろしくお願いします。

新年のお喜びを申し上げます

 明けましておめでとうございます。令和4年となりました。令和になったのがついこの間のように思うのは私だけではないはず・・・。どうも時代や時間の流れ方が早く感じるのは年のせいなのでしょうか。
 ところで、生徒の皆さんはどのような決意で新年を迎えましたか。そんなことより、「お年玉をいくらもらった!」って方が気になる関心事かもしれませんね。西暦で言えば今年は2022年。2024年をめどにお札が刷新されることを知っていますか。今回もらった(かもしれない)1万円札の肖像は福沢諭吉氏でしょう。でも次の肖像は渋沢栄一氏になります。実は1984年から福沢諭吉氏ですから、皆さんの1万円札の記憶は福沢諭吉氏しかいないでしょうが、その前は聖徳太子氏だったのを知っていますか。今回の刷新は、実に40年ぶりのことなんですねぇ。
 ちなみに新500円硬貨はすでに刷新され出回っているって知っていましたか。令和3年の文字が刻印され2021年11月1日に発行されました。私はまだ手に取っていませんが、今回は偽造防止のため2種類の金属をはめ込んで作っている「バイカラー・クラッド」が特徴だとか・・・。時代が変わっていくだけでなく質や技術も変わっているんですよね。
 ヘーゲルは「もの事の螺旋的発展の法則」というのを述べていますが・・・。ん〜、このことについて語るのは次回以降に譲りましょうかね。今年もよろしくお願いします。

                    学校長  川合 一紀

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終業式を行いました

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3学年がそろって終業式を行うことができました。
今学期もご協力ありがとうございました。

水道哲学

 水道哲学とは、現パナソニックの創業者である松下幸之助氏が提唱した経営哲学と言われています。松下氏の言葉を借りればこうです。
 「聖なる経営とはなにか。本当の経営とはなにか。そうだ、水道の水だ。通りすがりの人が水道の栓をひねって存分に水を飲んだとしても、その無作法をとがめることはあっても、水そのものを盗んだことはとがめない。なぜだろうか。それは価格があるにもかかわらず、その量があまりに豊富だからである。生産者の使命は、貧をなくすために、貴重なる生活物資を水道の水のごとく無尽蔵たらしめることである。どれほど貴重なものでも、量を多くして無代に等しい価格をもって提供することにある。」
 この考え方で、今日の日本の製造業を大きく発展させたことは言うまでもありません。今では、物が豊かにあり人口減少で需要が減少しつつある時代には不釣り合いであるという意見もあるようです。しかしこれを教育界に当てはめ、さらに全世界に目を転じれば、未だにまともな教育を受けられない子どもたちが沢山いるのです。
 質の良い教育を誰もが受けられるというのは、現在の日本の義務教育でも根底にあった考え方です。だから日本の教育水準はかなり高い位置にあるのも事実です。けれど昨今のICT技術革新に伴って、高価なパソコンや通信機器を使った学習が展開されつつある中では、経済的にその機器等を買えない家庭や地域もあるわけで、経済格差が教育格差につながっているという問題もありますね。「全ての子どもに質の高い教育を等しく・・・」は先進国ならではの課題も生んでいるのです。だからこそ、水道哲学に立ち戻って、改めて考える必要もあるのではないでしょうか。
 教育に関して言えば、物の開発以上に、質を高めるやり方の問題でもあると思うのです。今話題のSDGsについても、しっかりと本質を理解して臨みたいものです。

                   学校長  川合 一紀
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今年の移動教室は・・・

 2年生が、先日無事に成田移動教室に行ってまいりました。初日は、前後1週間を見ても、その日だけ風雨の強い悪天候。しかし生徒たちは、移動教室に行けることが嬉しくてハイテンション。雨風なんて何のそので航空博物館へ。その後、成田国際空港の見学で、空港で働く人の仕事場を見学しました。一夜明けたらとても良い天気で、成田空港から離陸する関東エリア上空の周遊フライトは最高の景色でした。飛行機内でも「なりきりCAさん」で機内アナウンスの体験をしたり、時折ふっとエアポケットで浮遊感を味わったりと空の旅を満喫しました。これで、本校はすべての学年が移動教室を実施することができました。ひとえに保護者の皆様のご理解とご協力のたまものです。
 心より感謝いたします。ありがとうございました。

                      学校長  川合 一紀
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UFO

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 アメリカ国防総省が未確認飛行物体(UFO)を本格的に調査するため、UFO担当部署を設立すると発表したようです。
 すでにアメリカ国防総省は、昨年度から特命チームを作って調査を進めていたんだとか。2004年から2021年までの間に米国空軍から報告されている144例の未確認飛行物体について調べたところ、ほとんどすべてにおいて「結論は出なかった」と報告しています。この結論というのは、宇宙人の乗り物であるという証拠は見つからなかったということだそうです。しかし飛行物体の中には、非常に奇異な動き方や現在の科学技術では理解できないものもあったとか。アメリカ国防総省は、「飛行や作戦の安全性に懸念をもたらし、安全保障上の問題にもなりかねない」として、真剣に調査にあたると言っていますね。つまり懸念しているのは、他国の新技術であったり、米国の極秘技術であったりと、アメリカ政府としては国を脅かされると心配しているわけです。
 そもそもUFOとは未確認飛行物体(Unidentified Flying Objectの頭文字)ですから、なんだかわからないものが飛んでいるというわけですよね。でも宇宙人の乗り物だとしたら、なんだか夢があると思ってしまうのは私だけでしょうか・・・。

                    学校長  川合 一紀

オリンピック・パラリンピック教育講演会

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日本代表としてオリンピックに出場された岩谷高峰さんに、スキーやスノーボードを中心とした冬のスポーツについて講演していただきました。

オミクロン株

 オミクロン株ですか・・・。
 皆さんはこの名前を聞いてピンときましたか。もちろんご存じの通り、新型コロナウイルスの株の命名については、当初、最初に発見された地名をつけていましたが、そこの地域に偏見が及ぶとしてギリシャ文字に変えたんでしたよね。でも、いまだに昔の名前でよく出てくるのは「スペイン風邪」とか「日本脳炎」なんてものが残っていますが・・・。有名な「マーズ」という感染症も、最初はサウジアラビアで発見されたからサウジアラビアを中心とする「中東呼吸器症候群」と呼ばれていたとか。
 さて、この「オミクロン」はギリシャ文字の15番目。ギリシャ文字は全部で24文字なので、あと9つしか残っていなくなりました。と思っていたら、WHO(世界保健機関)の高官である疫学者の方が、「次は星座にする!」って言ったそうです。そんなに変異していくんでしょうかね。「懸念される変異株」として急速に注目を集めたオミクロン株。すでに懸念されなくなった、かつて注目されていた株もあるようですが。次は星座の名前となると、なんだか不安なのは星座占いで慣れ親しんでいる星座名が、悪者にされるようで不安ですね。あんまり有名じゃない星座を選ぶんでしょうか・・・。
 ん〜。

                     学校長  川合 一紀
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ISS防災体験プログラム

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今日の土曜授業では、防災について学びました。
最初にアリーナで講師の先生から、映像や写真などをみながら災害の様子や災害時の子供たちの力について学びました。
その後、各学年に分かれて防災体験プログラムを行いました。

アルテミス計画

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、13年ぶりに宇宙飛行士の新規募集を行いました。
 今回は応募条件を大幅に緩和し、学歴や文系・理系の専門分野を必要としないもので、のちの4段階にわたる選考で晴れて宇宙飛行士になれるというわけです。ここで宇宙飛行士になった方々は、訓練を経て、米国主導で建設される月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」や月面で活動する「アルテミス計画」に参加するのだそうですよ。
 この間、日本でも「ZOZO」の創業者である前澤友作さんや、ロケット開発民間企業に出資しているホリエモンこと堀江貴文さんらが宇宙飛行を夢見ていますよね。2025年には「アルテミス計画」も本格化するそうですから、ぜひ宇宙を夢見る方々は応募してみてはいかがでしょうか。
 応募条件は、協調性やリーダーシップはもとより柔軟な思考と着眼点、窮地に立たされても適切な判断ができることなど様々ですが、身長は149.5cm以上とロケットのサイズから導き出されたものもあるようです。女性宇宙飛行士が少ないので是非とのこと。私ももう少し若かったら応募したいところですかねえ。
 昔、「2001年宇宙の旅」という映画がありまして・・・。

                     学校長  川合 一紀
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ラニーニャとエルニーニョ

 少し前になりますが、「今年はラニーニャ現象がみられるので冬は寒いぞ!」というニュースが話題になりました。またまた聞きなれない言葉が出てきましたでしょうか。
 この言葉の対照にはエルニーニョというものがあります。もともとエルニーニョというのは南米ペルー辺りの漁師さんが、普段獲れない魚が獲れる時期がクリスマス頃に時々あるので、これは神の恵みだということでイエス・キリストという意味のスペイン語「エルニーニョ」と呼んだことがきっかけのようです。調べてみると南米大陸西岸の海水温が異常に高くなり、冷たい海水を探して魚が移動するから普段獲れない魚が獲れるというわけ。そこから数年周期でやってくるこの海水温上昇のことをエルニーニョ現象と呼ぶようになったのです。この全く反対の現象がラニーニャ現象。つまり南米大陸西岸付近の海水温が異常に低くなるという現象です。魚が獲れるだけならいいのですが、このことによって気候までもが影響を受けて、日本に与える影響としては冬が寒いということ。
 ちなみに、ラニーニャとは、エルニーニョ(キリストを男の子と考えて)と対照の「女の子」という意味のスペイン語らしいですよ。今年は、まだ東京に「木枯らし1号」が吹いていないんだとか。私は寒いのが苦手なんですが・・・。


                     学校長  川合 一紀
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言葉って面白い!

 先月末には衆議院議員選挙がありました。皆さんは政治にはどれほど興味をもっておられるでしょうか。コロナウイルス問題でかなり政治には関心が寄せられたとも言われますが、そんな中で、時折、国会中継なるものが放映されていることがありますよね。そこで使われている言葉は、どうも分かりづらいと思ったことはありませんか。「国民の意見をよく聴いて判断します」「法令に基づいて判断します」「可及的速やかに実行します」などなど。分かるものもあれば、何となく曖昧なものもありますよね。実は『法令用語』に照らし合わせると、この意味合いは明確に分けられているのだそうです。例えば、スピードを意味する「速やかに/遅滞なく/直ちに」という3つの言葉。いずれも「すぐに」という意味なのですが、速い順には「直ちに/速やかに/遅滞なく」となるのだそうです。特に最後の「遅滞なく」というのは、合理的な理由があれば遅れても許されるとか・・・。「合理的な理由ってなによ!」って思ってしまいます。そして、「〜に基づいて」というのに近いのは「〜により」「〜に従い」「〜を尊重」「〜を聴いて」とあるようですが、「〜に従い」「〜によって」は拘束力が強く、「〜に基づいて」はそれに次ぐほどのものらしいのです。一方で、「〜を尊重」「〜を聴いて」というのは拘束力がそれほどでもないとか。そういえば、「国民の意見をよく聴いて」という言葉が政治の世界でも割と耳にしますが、あまり拘束力は無いのかと思ってしまいました。

                   学校長  川合 一紀
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